2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

将棋界がgenerativeであり続ける理由

21世紀型企業のモデルとしての日本将棋連盟というエントリにこんな意見がありました。 夜に猫が住む研究室 : 職人と団体と 日本将棋連盟にはいろいろな問題があって、とても組織運営のモデルにはならないという話です。「公益法人に対する法律改正」の件だけ…

21世紀型企業のモデルとしての日本将棋連盟

突然ですが、社団法人日本将棋連盟という組織は、これからの企業にとって一つのモデルケースとなるのではないかと思いました。それは、プロフェッショナルとスタッフという性質の違うメンバーが一つの目的の為に協力する組織ということです。日本将棋連盟に…

「分配と搾取の物語」の効用と限界

そういうことは自分がGoogle作ってから言えよバカ。お前の言っていることなんて、単なる自己満足だって見抜かれてんだよ!! - 消毒しましょ! この話は、価値を創造するシステムを軽視して、価値を分配するシステムにのみに目を向けた話だと思う。分配のシステ…

エンジニアのためのSoulHacks #2 GTDで仕事を自分の「テイスト」に染めてしまおう

少し告知が遅れましたが、技術評論社のWebマガジン、エンジニアマインドNo2が公開されました。私が連載させていただいている「エンジニアのためのSoulHacks」という記事も出ています。 エンジニアのためのSoulHacks:SoulHack #2 GTDで仕事を自分の「テイス…

「みんな力」でプロを雇うメディア -- Spot.Us

Spot.Usは、できたばかりの社会企業家系のスタートアップだ。 "Spot Us" is a nonprofit that allows an individual or group to take control of news in their community by sharing the cost (crowdfunding) to commission freelance journalists to writ…

『いい学校・いい会社・いい人生』という物語

今は新卒一括採用ゲームでの勝利が人材価値を保証しない。叩き上げで獲得した専門性が人材価値をもたらす時代だ。なのに教育界や親がいまだに『いい学校・いい会社・いい人生』である。教育界はこの「勘違い」で飯を食う利害当事者だし、親はかつての常識か…

自分の絶望が理解されないだろうという絶望

深い絶望を検知するそのソフトは赤木論文に反応するだろうか?というエントリで私が言いたかったのは、セキュリティ社会を構築するのに近道はないということです。それを示す為に、総務省の構想(とそれに期待してしまう一般の人の気分)は、結局、「絶望の検…

深い絶望を検知するそのソフトは赤木論文に反応するだろうか?

「インターネット上の犯罪予告を検知できるソフトウエア」という話には、何か根本的な違和感を感じるのだけど、強いてそれを言葉にすれば、ここで求められているのは「謀議」を検知するソフトなのか「絶望」を検知するソフトなのかということ。はっきりと凶…

予告.inをSaaSワールドの予告として見る

まず予告inについてのこの3つのエントリは必読。 予告inについて少し真面目に述べてみる : ロケスタ社長日記 デジモノに埋もれる日々: 総務省の「犯罪予告検知ソフト開発」の予算と「予告in」 - 対処は本当に可能なのか 犯行予告共有サイト「予告.in」が痛快…

二条河原のギーク達 -- 風刺としてのプログラミング

「ホッテントリメーカー」というプログラムが公開されています。たとえば、これに「アンカテについて書く」と入れると、 鳴かぬならやめてしまえアンカテ 114 users(推定) 22世紀のアンカテ 8 users(推定) ブルジョワがアンカテの息の根を完全に止めた 3…

英語書けなくてもGlobal Voices デビュー!

先日、id:gothedistanceさんのハイテクの日本がエンジニアを枯渇させているという記事をGlobal Voicesで紹介させていただきました。すぐに自分で日本語に翻訳したのですが、その後、さらにフランス語にも翻訳されました。 Global Voices Online >> Japan: Th…

可塑的アーキテクチャの中での倫理

たまたま秋葉原の通り魔事件に遭遇して、それをUStreamという無料の配信サービスで配信した人がいて、2000人の人がリアルタイムで見たらしい。 Recently - 秋葉原刺殺事件に遭遇して はてなブックマーク - Recently - 秋葉原刺殺事件に遭遇して 印象に残った…

「見えない次元の競争」の重要性

海部美知さんが、ドコモは「幕末の日本国」なのかもというエントリで、私のドコモはアップルの出入り業者になる覚悟があるのかに触れて、「現在ドコモの内部では鎖国派と開国派が抗争中なのではないか」という推測を書いている。言われてみれば全くその通り…

「一般人」のドコモ社員は「パラダイス鎖国」を読むか

パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本 (アスキー新書 54) アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者 おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 (アスキー新書) ドコモのトップの人は、交渉前に「パラダイス鎖国」とか「アップルとグーグル」と…

ドコモはアップルの出入り業者になる覚悟があるのか

essaの無闇なオプソ勢力(に含めて良いでしょ)礼賛には食いついてみたくなる私。1) iPhoneの日本での影響力が未知数 2) 「そんな無理してiPhone欲しくない」なんて云える訳がない →本稿の指摘はあまり意味が無い。 私が無闇なオープンソース礼賛、無闇なジ…

iPhoneを取られたドコモの混乱

この分野では素人同然なのでスルーしようと思ってたけど、これを見たら思いつきでひとこと言ってみたくなった。 asahi.com:iPhone、ソフトバンクを選んだわけ - ビジネス 通信料収入の一部をアップルに納める仕組みがあり、「ドコモが難色を示し、ソ…

IT業界は業界の外へ向けて語る言葉を持つ気がない

IPAX 2008を見に行ってきた - 発声練習 @ITの記事は、発言の意図をねじまげて強調しているという指摘があった。確かにこのエントリを見ると、かなり印象が違う。id:next49さんの方が、パネラーの発言の真意をよく理解してまとめている気がする。しかし、私は…