二条河原のギーク達 -- 風刺としてのプログラミング

「ホッテントリメーカー」というプログラムが公開されています。たとえば、これに「アンカテについて書く」と入れると、

  • 鳴かぬならやめてしまえアンカテ 114 users(推定)
  • 22世紀のアンカテ 8 users(推定)
  • ブルジョワがアンカテの息の根を完全に止めた 34 users(推定)

と、こんな感じで、ウケそうなブログのタイトルを自動生成してくれるものです。

確かにそれっぽいタイトルを作ってくれます。「鳴かぬならやめてしまえアンカテ」っていいですね。私も読みたい。

これをいろいろな単語で試してみると、はてなブックマークのホットエントリに特定の傾向があることが実感としてわかってきます。

このプログラムは、集団知ソーシャルメディアというものに対する一種の批判あるいは風刺になっていると思います。

でも、それを「集団知というものは、特定の扇動的な意見や、ありがちな内容をうまく化粧したものにすぎない」とか文章で書くより、こうやってプログラムで見せた方が、ずっとわかりやすいし、批判としても風刺としても効果的ですよね。

つまり、何かを風刺、あるいは批判することを目的としてプログラムを書く、ということが、これからはあり得るのではないかと思いました。二条河原の落書のプログラム版、文章、マンガといった表現手段の一つのしてのプログラミング、すなわち、風刺としてのプログラミングです。

そういう意味で、大傑作なのが、コレ。

人力と機械の使い分けがうまくて実用性もかなりあると思いますが、風刺としてのプログラミングでは、実用性が高いほど風刺としての切れ味も鋭くなるということかも。

それからコレ

ここは、みんなが楽しく、いろんな予告をする掲示板です!

ここに書いた予告は、文字が画像の形式になっちゃうので、サーチエンジンとか、2億円の検知ソフトとか、0億円で2時間の犯行予告共有サービスとかにも引っかかりません! やったね安心だね!

「画像から文字を読みとることは簡単だ」という声もありますが、これはスクリプトが公開されているので、どこにでも設置できます。そうなると、「どの画像を文字認識+情報収集の対象にしたらいいのか」という問題が出てきます。ネット上の全ての画像から文字認識するのは、現段階では、負荷も高いしノイズも多くなるでしょう。

どちらも、暗黙のうちに鮮やかにこの社会の一つの歪みを描き出していると思います。