asahi.com: 「虚偽のメモ」で記者解雇 誤った記事、本紙が掲載

この問題は、政治部と社会部の対立関係を背景に読み取るべきではないかと思います。

私は、この処分は素早いし妥当だと思いました。むしろ、「一発退場」で記者を解雇してしまうのは厳しすぎるように感じました。もちろん、捏造報道はあってはならないことですが、その背景を考えると、次のような状況があるのではないかと想像します。

http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1125336957/563


お前らあんまり西山記者を追い込むなよ。この流れだと確実に自殺するぞ。朝日はNHK慰安婦番組改ざん報道問題以降、政治家に取材できてない感じだ。最近の政治面なんて「自民党の××は@日、★テレビ番組の討論で★こう言った」という、テレビの丸写し報道ばかり。あんな作文ならば小学生だって書ける。ほとんどまともにインタビューしていないんだろう。異常だよ。でも上層部は生インタビューをとってくるよう、現場に要求しているはず。で、政治取材の現場は全員発狂しそうな苛酷な状態にあると考えてみろ。そうした社内が超テンパッた状況で、いちばん精神的に弱い奴が、最初に徳俵を割った、予備軍はまだまだいる、捏造は続発する、と思う。これで分かった。朝日は購読する価値なし。

このカキコはただの推測ですが、これが的外れだったとしても、今回の事件では誤報によって意図的に世論を誘導しようという意図は見えません。ですから、報道という観点ではなく、一般の企業の不祥事、たとえば、営業マンがノルマに追われて売上を胡麻化したようなものと見るべきだと思います。

もちろん、そういう観点から見ても解雇に値するとか、報道は重要なものであり、意図の有無に関わらず、虚偽を報道すること自体が許されることではない、という意見もあるかと思います。そういう意見に私も同意する部分もありますが、虚偽によって世論を特定の方向へ誘導する意図があったかなかったかは、ひとつレベルを分ける重要なポイントだと思います。もし、今回の事件が懲戒解雇相当なのであれば、もっと悪質な捏造に対しては、今回以上の徹底的な調査と処分が必要なのは言うまではありません。

それで、組織としてこれを見抜けなかったのはどういうことなのか。

http://society3.2ch.net/test/read.cgi/mass/1125323327/62


記者の端くれだけど、ちょっと信じがたい話だね。まだ28歳の若い記者だよね。上からの締め付けで追い詰められていて、前後不覚の状況だったのかなあ。でもそんな若い記者が苦し紛れに書いた嘘なんて、普通デスクが見破るだろ。そのまま通すか?もう朝日新聞は組織としてまともじゃないんだね。これは三菱や雪印以下だろ。まじであの会社は潰れてなくなってしまった方がいいと思う。いずれにせよ、あり得ないよ。

テレビでもマスコミ出身のコメンテーターが、「亀井氏側の担当記者に確認すれば防げたはず。おそらくそれをやってない」と言っていました。プロの目から見ると「ありえない」事件のようです。朝日新聞の政治部は、自民党の取材制限によって、かなり追い込まれて迷走しているのかもしれません。

http://society3.2ch.net/test/read.cgi/mass/1125323327/103

 政治部は首差し出したんだから、
社会部も本田をさっさと処分しろ

という駆け引きの犠牲になった西山卓記者(28)

ということもあり得るかも。

私としては、政治部の今回の対応やその感覚は、妥当なものだと思います。発生から処分に至るまで、迷走や不透明な部分がなく、一直線に決着しています。そこが、過去の住所報道事件やNHK問題、内部情報流出等の社会部で発生した問題と比較して対照的です。

ですから、朝日新聞社内部も一枚岩ではなく、いろいろな立場があるのだと思います。この緊張関係が、いい方向に作用して自浄作用につながることを期待します。

とは言っても、比較的まともな政治部が異常な社会部に引っぱり回されているという力関係は、報道機関として全体の信頼性を疑わせるものであることは、言うまでもありません。