民主党がとるべき道とは何か(宮台真司氏インタビュー) - MIYADAI.com Blog
見田宗介氏が八月一六日の『朝日新聞』で、日本は経済水準が高いのに「とても幸福だ」と答える人が極端に少ないと語ります。アマルティア・センの言葉だとケイパビリティが低い。すなわち多様な仕事、多様な趣味、多様な家族、多様な性を、自由に選べそうで、実は選べない。制度的に選べないのに加え、主体の能力が低いので選べない。鬱屈と嫉妬が拡がるばかりです。
この現状認識には100%同意する。
だから、民主党が示すべきは「都市型リベラル」の政党アイデンティティです。「小さな政府」が「弱者切り捨て」を伴ってはいけないと主張し、「都市型弱者」である非正規雇用者やシングルマザーや障害者の支援を徹底的に訴える。「フリーターがフリーターのままで幸せになれる社会」をアピールすればいいのです。
「小泉さん、壊してくれてありがとう。壊れた後は民主党が作ります」で行くべきじゃありませんか。
「都市型保守」のネガティビティに「都市型リベラル」のポジティビティを対置する。「不安」に「幸せ」を、「不信」に「信頼」を対置する。本当にタフでカッコイイのはどちらか。言うまでもありません。
これらのビジョンもいいと思う。
しかし、なぜ民主党がその道を選択しないか/できないかの分析がない。そこを分析して、岡田さんがそれを乗り越える手段として何を持っているか示さないと、小泉さんが駄目な理由にはならないのではないだろうか。
字数に制約があるなら、前半にある耳タコの旧保守批判を削って、それを出さないと。
「宮台真司が言ったから岡田さんはその道を行くだろう」と言ってるだけの話になってないか?こんなわかりやすい勝ち方があるのに、それが民主党の「とるべき道」であって「とっている道」ではないのは、何か理由があるんじゃないの?