ミスは要約できるが悪事は要約できない

asahi.com: NHK番組改変問題、改めて報告しますというこの記事は新聞記者が書いた文章なのだろうか。


朝日新聞は今年1月、NHKの特集番組改変をめぐる問題を報道しました。


これに対し、当事者や読者の方から批判や疑問、意見が寄せられたため、改めて取材をしてきました。その結果を読者の皆さんに報告します。

「改めて取材した結果」というものを要約して、ここに示すべきだと思う。最初に要点をまとめてそれから順次詳細に入っていくのが、新聞記事の基本だと思うがそれがない。

その代わりに入っているのが、次の説明。


新たに設置した「『NHK報道』委員会」で、この報告をもとに審議していただいたうえ、委員会の評価や意見は、読者の皆さんにもお伝えします。委員は、伊藤忠商事会長・丹羽宇一郎氏、元共同通信編集主幹・原寿雄氏、前日弁連会長・本林徹氏、東大大学院教授・長谷部恭男氏の4人。丹羽氏は本社「紙面審議会」委員、原、本林、長谷部の3氏は本社「報道と人権委員会」委員です。第1回は28日に開きます。

委員が誰であるかを、全体のまとめとなるこのページに入れる必要があるのか?委員会を開くほどの失態であったなら、それがどういう問題なのか要約してほしい。

私も失敗した時にはそうしたつもり。何が悪かったか最初になるべく簡潔に示して、徐々に詳細に入っていく。それで項目別に問題点を列挙して、その要因を分析していくように努力したつもりだ。失敗を明確にすることで、元の記事の重要なポイントが残り、本来の主張も自然と明確になっていくものだ。

結論から入って詳細につなげていくこういうセンスは自分では新聞を読んで勉強したような気がするけど、どうして朝日新聞にはそれができないんだろ。取材結果の要約をどうしても入れたくないとしか思えない。

というか、私のはミスだから(かなりひどいミスだけど)やろうと思えば要約できるのだが、朝日のはミスではなく悪事だから要約できないのかも。

これだけ読んで続きを読む気を無くしたので、MSN-Mainichi INTERACTIVE:NHK特番:番組改変、改めて検証記事掲載 朝日新聞を読んだ。こちらは、新聞らしく要約が書かれていた。


政治家関与を指摘した一部の事実について「直接裏付ける新たな文書や証言は得られておらず、真相がどうだったのか、十分に迫り切れていない」と認めた。


朝日記者が松尾氏を取材した際にテープに録音していたかどうかが焦点となっていたが、この点には言及しなかった。


真相に迫ることができなかったとしながら『記事を訂正する必要はない』としているのも理解できない(コメンテータの意見)


検証記事は、朝日の報道に疑問を持っている人をも納得するという場面転換に結びつく内容とは言えないのではないか(コメンテータの意見)

結構、悪事の要約になってるような気がする。

(追記)

http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1122249516/225


アカヒ新聞は、ばつが悪い時は「ですます調」になるんだよな。「武富士編集協力費問題の不手際についてご説明します」

(さらに追記)

http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1122249516/230


朝日が駄目すぎてNHKの駄目さが目立たない。

そう。朝日がちゃんと反省したら一番困るのはNHK。NHKを追及する人は朝日をスルーする根拠を言わなきゃならないし、朝日を追及する人はNHKをスルーしてると怒られる。この状況を正しい方向に変えることができる人は誰でしょうか?