「天皇主義者」宮台はかなり本気
週末には、TBSラジオ:荒川強啓 デイ・キャッチ!から宮台さんの時事ニュースに対するコメントが聞けます。
先週は、天皇陛下の国旗国歌「強制でないこと望ましい」発言に対するコメントが面白かった。
宮台さんは、まず「天皇主義者の私としてはこれは愉快なニュース」だと言い、三島由紀夫の「徴兵制の義務化は愛国の本義にもとる」という発言を引いて、愛国心の強制は「エゴイズムから国旗に敬礼したりするような輩が増えるだけだ」と批判した。チェイニーの疑惑についても、同じようなロジックで似非愛国者を批判していた。
それから、「立憲君主制」とは、君主の政治的発言を封じるという意味ではなくて、君主が何を言っても政治的影響力がないという意味であって、何か言われるたびに回りの政治家が右往左往するようでは、日本は立憲君主制にはなりえないとも。
そのロジックは明解で、きちっと番組の想定する枠におさめて短かくまとめていたのだが、「天皇主義者の私としては」と言い出す所あたりから、声のトーンが微妙に変化してアヤしく揺れ動いている。理性的、論理的な発言内容におさまりきれないものが声に出ていて、やはり、この人は危ない所に入りこんでいるような気がした。宮台さんの「天皇主義」については、戸惑いとともに「フェイク」とか「高等な戦略」という受け止め方をする人が多いようだが、私はかなり本気だと思う。