新しい快楽のフォーマット

「ディープな情報をそれほど持っていない」と謙遜される、すいづたくみさんですが、これはすごく鋭いWinny(P2P)に関する考察です。


それが匿名でもファイル配布して『神』と呼ばれること"自体"が快楽になること
(つまり、この状態ではファイルの収得達成自体は目的ではない(どーでもいい)故、共有・配布ファイル量・欲望がフェチ的に増殖する。この状態では、対象ファイルの中身・内容は"あまり愛されていない"ことに注目)

といった「新しい快楽のフォーマット形成が行われたことが産業から見て恐ろしいんだ」という指摘でモヤモヤがぶっ飛びました。なるほど、「快楽」に注目すると物事をクリアにしてくれる補助線が引けますね。

当局は、「アップロードする快楽」が気にくわんのですな。本音としては、もちろん文化振興ではなくて著作権うんぬんでもなくて、「我々に都合の悪い快楽禁止」ということであると。

実は私は、小さな政府が好きな市場原理主義者なんです。ですから、文化の味方をして産業に文句を言う自分が不思議だったんですが、産業は産業でも快楽に関連する産業だから嫌だったんですね。快楽オリエンテッドな産業は完全情報ゲームもイノベーションも嫌うでしょう。快楽支配型産業VS市場という戦いなんですね。

快楽オリエンテッドな産業が騒いでいるのだと見ると、行動原理が既存の快楽オリエンテッドな産業方面と非常に似ているので、分析も予測もしやすいですね。

ところで、私の場合「リンクしたりされたりする快楽」があるんですが、(だって、突然マイクを渡して無理矢理歌わせちゃったような感じで恐縮でもありますが、この素晴しい考察を生み出したのは私のリンクですよ、エヘン)これは取り締まられるのかどうか、後でようく考えよう。