あなたは自分で選択できる「世界」の中に住んでいる

(2007/3/29 追記)

このエントリで参照している、Lynne Twist さんの講演録の日本語訳は、リン・トゥイスト『ソウル・オブ・マネー』日本語訳 - harunoriyukamu :: wiki - livedoor Wiki(ウィキ)に移転しています。

(追記終わり)


Lynne Twistという人の素晴しい言葉

私たちは本当の所、「世界」の中で生きているのではないと思います。
私たちが住んでいるのは、「世界」についての「会話」の中です。
「世界」そのものは望むように変えることはできないかもしれない、でも「世界」についての「会話」を変えることはできるはずです。
そして、「世界」についての「会話」を変えた時に、あなたの人生は一変します。
なぜなら、あなたが本当に住んでいるのはその中だからです。その「会話」の中にあなたは住んでいるのです。


出典は、このインタビューの18:00から

I don't think we actually live in the world.
I think we live in the conversation we have about the world.
We can't perhapes change the world as much as we would like but
we can absolutely change the conversation we have about the world.
And when you change the conversation you have about the world, you change your life.
Because that's absolutely where you live, in that conversation

Lynne Twistという人のことは、平山雅浩さんの日記で知りました。ここで紹介されていたレクチャーを見て、まず、toxic myths という言葉が印象に残りました。toxic = 毒のある、 myth = 神話です。私はこれを次のように解釈しました。

我々が信じていることの中には、神話、つまり、確証も無いのにみんなが言うからそう思わされていることがたくさんあります。また、受け入れるのがつらい真実というものもたくさんあります。神話も真実も生きていく為には必要なものです。しかし、神話として受け入れるなら役に立つものを選択すべきだし、真実として受け入れるなら、確証を得るべきです。

toxic myths、つまり、確証も無くてしかもそれを信じることで自分たちが毒されてしまうような神話、そういうものがいくつかあるのではないか。そういうことだと私は解釈しました。

彼女が具体的にtoxic mythsであると言っているのは、次の三つです。

  1. 何事も充分ではない (there is not enough)
  2. なるべく多い方がいい (more is better)
  3. それはそうであって変えることはできない (that’s just the way it is)

これがtoxicであること、毒がある考えであることは、比較的簡単に納得できるのですが、神話であるのか?と言われると、それは真実のように思えてしまいます。「世界」はそのようにできている、そういう「世界」に我々は住んでいるから、そう思って生きるのは仕方ないことではないか。

そこで冒頭の言葉につながるのです。

「私たちは『世界』の中でなく『世界についての会話』の中に住んでいる」

「世界はこうだよね」「そうだよね」「やっぱりそうだよね」「そうでしかないよね」という会話をしていて、私たちはその会話の中に住んでいるのだから、その「会話」を変えることが「世界」を変えることであって、それは充分可能なことではないか。

「自分たちにはすでに充分なものが与えられている」という会話をすることは可能であって、その中に住むことで世界は変わるのです。

実際は「会話」を変えることも難しいです。日常生活の中では、どうしても習慣的に「足りない足りない」「もっともっと」と思ってしまいます。しかし、「足りない」と思った時に、実証的にその根拠を確認するように努力することはできるかもしれません。やってみると、多くの場合は、その根拠は誰かの「会話」でしかない。「足りない」っていうのは典型的な都市伝説です。

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