bewaadさんの小沢一郎評

小沢一郎については、マスコミで報道される時の「豪腕」という言葉と本人の語る言葉のギャップがずっと謎でした。この文章を読んではじめて、自分の見ていたことが幻ではないことがわかって、安心しました。


彼自身は愚直なまでに理屈を唱えていることがほとんど

そうなんですよね。本人がしゃべることは非常に論理的でシンプルでわかりやすい。

新聞が、「彼の言葉は嘘で言ってることとやってることとが違う」というならわかるんだけど、本人の言葉に一切言及せず、コメントもせず、ただ「豪腕」「壊し屋」とだけ呼び続けるのが、なんとも不思議でなりませんでした。ヒールで試合は凄い迫力だけど、声が高くてマイクパフォーマンスがしょぼいプロレスラーのようで、本当に正体不明の所がありました。


彼の行き過ぎがちな理屈の偏重を抑えることができ、かつ、腹芸の達人であった金丸信の失脚時に小沢のエネルギーは最大値をとり、慣性により進む中で自民党政権崩壊という戦後日本政治史に残る一大イベントを演出した後、エネルギーを喪失しつつ今に至ったのだ。

これは、非常に納得できる小沢一郎論だと感じます。

それで問題は、「正論を言い、かつぐよりかつがれるタイプの政治家」がなぜ出てこないか、ということですね。かつがれるタイプは正論を言わず、正論を言うタイプはかつがれるのを嫌う。

私もそうですが、bewaadさんも彼を切り捨てているようで未練があるみたいです。小沢一郎が占めているニッチを引きつぐ人が、なかなか出てこないんですよね。