地上波デジタル凍結を提言する

衆議院議員平井卓也氏の政策提言。

正直言って、こんなに論理的な文章を書ける政治家が日本にいたことに驚きました。政策提言でなく、単に地上波デジタルに関する問題点の概説としても、最もわかりやすい文章ではないかと思います。

特に、ネットと放送の本質的な違いを把握した上で、両者の共存の具体策を提示している所が本格的にすごい。


通信は、インターネットに代表されるようにユーザー自身がコンテンツを作るコミュニケーションメディアである。しかも通信会社は原則的にコンテンツに関与しない。コンテンツに接触し、入手したい者は、自らアクセスするという能動的行為が必要となる。さらにコンテンツの価値や真偽も自己で判断しなければならない。 /
他方、放送(地上波テレビ)は、極めて受動的なメディアである。しかも、誤解を恐れずにいえば、多くのテレビ視聴者は、ブラウン管の前で無為な時間を過ごすことを楽しみとしているのだ。日本人のテレビの平均視聴時間は一日3時間半と言われるが、だれもテレビの前でもっと仕事をしようとは思わない。別な言い方をすれば、その一方向性がテレビの魅力ともいえる。

これはメディア論としても超一流なのではないでしょうか。こんな素晴しいものが政治家から出てきて、私はちょっと混乱気味です。何でこの人テレビに出ないんだろう?・・・ハッ、そうか、テレビに嫌われているのか。

From 機能の黒板(11/21)。