広告業における告知と洗脳の分離
広告には告知、つまり商品の存在を知らせる機能と、洗脳、つまり騙してそれを買わせる機能がある。
Google AdSenseのイノベーションは、洗脳機能を捨てて告知機能に特化したことかもしれない。
テレビCMのイノベーションは、逆に洗脳機能に特化したことだったのだ。
テレビ以前の大昔の広告は、今見ると妙に説明的で正直過ぎるように見える。広告屋も広告主も「洗脳機能」の有用性を理解してないようだ。
メガヒットが「洗脳機能」の極大点で、ロングテールは「告知機能」の復権である。
「洗脳機能」を捨てて「告知機能」を重視すれば、広告にはこれからも需要があるのだろう。「告知機能」のイノベーションはまだまだロングテール以外にも起こるような気がする。テレビ屋さんや広告屋さんは、「告知機能」についてのノウハウやセンスをどれだけ持っていたのかを、これから問われると思う。それがあれば、テレビからネットへの切り替えは、単にメディアを乗り換えるだけの話で、「洗脳機能」に執着したら即破滅。
(追記)
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「Googleの強みは多数の小規模な広告主を持っていることである」をこの記事の言葉で言えば、「告知機能のみを必要とするローエンドの顧客に洗脳機能抜きの安価な料金でサービスを提供したことが市場に受け入れられた」
もちろん、ロングテールということが一番大きいけど、それ以外にも注目すべき点があるという意味で。