ロングテールは「ダメ出し」されてないから面白い

くらやみのスキャナーの「ダメ出し」論が面白い。


なによりこの本を読んで圧巻だったのは登場する(特に初期の)膨大なサイト名やハンドルネームの、そのセンスだった。例を挙げるのは省略するけれど、洗練だとかキャッチーだとかいう言葉からはかけ離れた、むしろキッチュとかキャンプと形容するのが相応しい感覚を競いあっているかのように見えるそれらは、狙ったものなのか天然なのか僕には判断できないけれど、すくなくとも広告代理店的な価値観や方法論を真っ向から否定するものだ。そしてそれは辺境のマイナーな文化ではなく、明らかにこの今の時代の文化のメインストリームなのだ。

確かに「ダメ出し」済のモノに飽きてしまっている人は多いと思い。ロングテールっていうのは単に流通経費のコスト構造が変化しているって話ではなくて、頭(ランキングのトップ10とかトップ100)は「ダメ出し」され過ぎててヤだから、その下を探すという側面があるのだと思う。