カラキャス -- 総表現社会はラジオ編に突入

カラキャスという画期的なPodcastingのオーサリングツールが出現しました。いよいよ総表現社会はテキストベースから、音声ベースの時代に突入です!

「何ィ!?、『カラキャス』?知らねえ(汗)!出遅れたか、いったいどんなすごいソフトなんだ。どこのスーパープログラマが作ったんだ」なんてあせる必要はありません。実は…

下のリンクにある音声ファイルを聞いていただければわかると思いますが、これはソフトもWebサービスでもなく、単なるいくつかの音楽が編集されて入ってる音声ファイルです。

実は、「何ィ!?、『カラキャス』?知らねえ(汗)!出遅れたか、いったいどんなすごいソフトなんだ。どこのスーパープログラマが作ったんだ」とアセったのは、私です(笑)。悔やしかったんで、ここの読者を何人かビックリさせてやろうと思いまして…

しかし、この勘違いには、技術者の陥りがちなワナというか視野の狭さが典型的に表われていると思います。何か画期的なツールを作らないとアプリケーションの適用範囲が拡大しないと思いこんでしまうんですね。それで逆に、ブログとかソーシャルブックマークなんていうのは、技術的にはそれほど画期的と思えないから、可能性を低く見てしまう。むしろ、技術やソフトよりコンテンツ寄りの所にキーポイントがあるのだと思います。

カラキャスは、ブログツールにおけるテーマやスキンのようなものだと思います。Podcastingにおいて、それなりにかっこよくラジオっぽいものを作ろうとしたら、BGMに左右される所は大きい。ちょっとしたBGMを流しておしゃべりをして、そこからスムーズに曲に突入すると、かなりそれっぽい雰囲気になります。しかし、それを一からやるには、ミキシングや編集のソフトをいじらなくてはならないし、素材としてのBGMや曲を集めるのも大変。すでにあるもので誰でもできる状況にはなってますが、手間はかかります。

カラキャスは、権利面でもクォリティでも問題の無い素材を、事前に一本のラジオ番組として編集した音声ファイルです(だと思います)。BGMの部分は音楽の音量を絞ってあるし、曲もワンコーラスの後、そこにかぶせてしゃべるパートが用意してある。だから、そこにシャベリをかぶせるだけで、いかにもそれっぽい番組ができてしまうという仕組みです。(そういうのを作ろうという提案?)

こういう所が整備されてくることで、本当の意味で気軽に発信することができるのだと思います。ちょうど、HTML手打ちのホームページからブログへの流れと同じですね。

実際、My cup of teaのポトフさんの番組はかなりカッコイイ。ポトフさんのしゃべりの切れ味がいいこともあると思いますが、普通に流してたら、FMラジオと区別つきませんよ。

また、ポトフさんは、Pod Music Street というサイトも運営されています。

ちょっとだけ聞いてみましたが、なかなかのクォリティの曲が揃っているようです。こういうふうにコンテンツ回りが整備されてくると、既存の技術やソフトの適用範囲が飛躍的に広がっていくと思います。