いのちの大切さを知らない触法中年たち

佐世保女児死亡事件に向けられる多様な言説と膨大なエネルギーは、三菱自動車のリコール隠しとかに向けられるべきだと思う。

例えば、こんな感じで。

「彼らには、そこで発せられる言葉のひとつひとつが、かけがえのない人のいのちを奪うことにつながるという実感があったのだろうか。『カイギ』と呼ばれるそのバーチャルな空間に、今日もたくさんの未熟な中年たちがひしめいていることを思うと、私はひどく陰惨で絶望的な気分になる」

「自分の子供たちから、このニュースについて聞かれた時、私はどのように答えたらよいかわからず、言葉を失なってしまう。このような人間にだけは育ってほしくないと思うが、それはかたちを変えた親のエゴかもしれない。私たちの時代そのものが、このような重大な犯罪を産んでいることを受けとめ、自分たちひとりひとりが、かけがえのないいのちの大切さを認識していくしかない」

「こんな凶悪な企業犯罪が起きたのに、政府の対策は後手後手に回っている。経営者の関与が濃厚に疑われる場合でも、事実認定があいまいになり責任を問われないケースもあると言う。何が事件の背景にあり、なぜこのような無責任な対応になったのか、捜査機関がはっきりと事実を認定し、情報開示してほしい」

「心のサイン見逃すな」文科省 なんて通達より、こんな通達を経産省に出してほしいです。

  • 命の大切さや人間としての基本的倫理、規範意識に関する指導の徹底
  • 日ごろから一人一人の業務の把握に努め、内部告発を見逃さずに早期に対応すること
  • 家庭や地域社会、関係機関と連携して企業が抱え込まずに対応すること

Web東奥・社説20040604なんて、一字一句変える必要もなくあてはまったりして。


結果に対する想像力と相手の痛みに共感できる心。子供たちが成長していく上で、ともに大切なことだろう。事件は、それらの課題も大人社会にあらためて突きつける。

ていうか、マジに心理学者総動員で、「結果に対する想像力と相手の痛みに共感できる心」を失なった経営者たちの「心の闇」を解明してほしいです。