勤勉な酔っぱらいたち

空手を覚えた人は、自分の気持ちをコントロールすることにより多くの責任を求められる。同様に勤勉な人はそうでない人より、自分の仕事がどちらを向いているかに注意すべきだと思う。

ところが実際には、勤勉な人ほど自分の仕事の成果に関心がない。成果の量には注目してもそれがプラスなのかマイナスなのかに注意を向けない。

今は、すればするほど財政赤字を増やす仕事が官庁にも民間にもたくさんあるが、そういう所に勤勉な人が多くいて、日夜がんばっている。朝日新聞にも勤勉な人はたくさんいそうだ。空手の心得のある泥酔者みたいなもので、本人には自覚がないが回りは迷惑している。こういう人が繰り返し繰り返し酔っぱらっていたら、刑事責任を問われると思うがどうだろうか。

勤勉さを無条件で称賛し怠慢を非難する倫理はあきらかに時代遅れだ。勤勉さには重大な責任がつきまとう。責任感の薄い人は勤勉になることをあきらめていいかげんであるべきだ。それが人としての正しい道だと思う。

若者たちよ!なまけものになる勇気を持て!("Boys, be indolence!"でいいのかな?)どうしても勤勉でありたい人は、勤勉さの危険性をよく理解してそれにふさわしい識見と人格の持ちぬしになれ。