主語でモノを言う人たち

「すでに起こった未来の話」をほめてもらえました。

これだけ激賞されれば当然嬉しいけど、そんなことはどうでもよくて、二人とも明確に自分の問題としてとらえていることに注目。


そう、僕たちはすでにこの飛行機に乗っているんだよね。(スミタニ チヒロさん)


彼を束縛してしまったがために、我々は死するのだろうか。(狐の王国さん)

明らかに一方的にふりかかって来たこの事態について、誰の責任にもせず真正面から自分たちの問題として語れるってことは、素晴しいことだ。こういうふうに、物事を自分の身に引き受けて受けとめる姿勢を持った人に評価されたことが、何より僕は嬉しい。

文法上の形式的な主語じゃなくて意味論的な主語が明瞭にある言葉を、僕はいつもブログの中で発見する。エライ人はまずこういう言葉を使わない。たいてい第三者的に人ごととして論じる。

その違いは、形式や方便や立場上の問題ではなくて、人としての覚悟の違いがあらわれたものだと思う。

これは、ただの「秘技激賞返しの術」ではなくて、このお二人以外にも該当者はたくさんいる。そして何より、そのような覚悟と主体性をもっともっとたくさん持っているあの人のことを、クドクドと遠まわしに褒めているのです。