エネルギーを持つ問題を抹殺することはできない

親は打ち首発言は、問題を抹殺するためにはひとつの方向を示している。自分の子供が絶対にああいうことをしないと断言できる親はそういない。それで打ち首と言われたら子供を産むのをためらってしまうだろう。より出生率が低下して、子供がいなくなる。何も対策しなくても、子供がいなくなれば自動的に少年犯罪も消滅する。

この発言もやはり「問題を抹殺したい」という国民の気分をうまく汲みとっている。しかし、この問題はある種のエネルギーであるので抹殺することはできない。出口を塞ぐほど、圧力が高まりとんでもない所から噴出してくる。

問題を抹殺しようとして、巧妙に弱い者を悪者にしてエネルギーを発散する。これが日本の得意技だ。日本の近代史と日本社会を理解するひとつのポイントである。