SoulHack #8 「厳密さ」「客観性」以外にもうひとつ支点を持とう
技術評論社のWebマガジン、エンジニアマインドのNO8.が公開されました。合わせて、私が連載させていただいている記事の第8回も公開されました。
今回は、河合隼男さんの「カウンセリングを語る」という本を題材に、「カウンセリング」ということについて考えてみました。
要するに,この本で述べられている「カウンセリング」は,非常にあいまいなのです。ただ,それはいいかげんな曖昧さではなく,徹底した曖昧さです。
私は,この「徹底した曖昧さ」という点で,ひとつの基礎教養としてこの本を読む価値があると感じました。
それは,ちょうど数学が「徹底した厳密さ」であることの裏返しのようなものです。
河合さんの「父性原理」「母性原理」という話から、ちょっと脱線してこんな話も書いています。
2ちゃんねるは,あっさりと方向転換して,ログを保存し,捜査当局からの要請の求めに応じて提出するようになりました。批判の声は多かったかもしれませんが,利用者離れはほとんどなかったように思います。
限界点の見極めと方針転換が鮮かでブレが無かったのを見て,「2ちゃんねるの運営者は母性原理と同時に父性原理も合わせ持っている」と私は感じました。というか,数多くある掲示板の中で2ちゃんねるが独自のポジションを保ちつつある秘密は,そこではないかと思いました。他のサイトは,母性原理か父性原理か,そのどちらかに偏った運営になってしまうので,うまくいかなくなってしまうのです。