自分にとっての未知の領域で偉くなった二人が旧友モードに戻ったのはjkondoネタでした

「シリコンバレー精神」刊行記念イベントの対談を見てきました。

私にとっては、目も眩むようなキャリアのお二人だけど、二人とも、自分にとって未知の要素を持つ領域でそのキャリアを築き上げてこられたことに価値があると思います。そして、その「わからない」の象徴が「オープンソース」であることを改めて感じることができた対談でした。id:ktdiskさんが、吉岡さんの言葉をまとめられているので、引用させていただきます。

オープンソースという現象は、物理的には実際に起こっているという事実はあるが、まだまだ色々わからないことだらけ。決してわかった気になってはならない。

ただのオッサンが「わからない」と言っても意味 nothing だけど、あの吉岡さんがこうおっしゃることに意味があると思います。

ただ一方で、リアルワールドの最前線で風を受け続けているお二人だけに、若干、固さがあったようにも感じました。もちろん、そのことで、お二人が背負っていらっしゃるものの重さを実感できるわけで、その固さも無意味ではなかったと思いますが。

そして、最も印象的だったのが、「はてな」の話になった時。最後のまとめの時に、バトンを渡された吉岡さんが「ここは自分の時間にしていいんだな、だったら是非これが聞きたい」という感じで、梅田さんに「はてな」の経営や近藤社長のことをいろいろ聞き出して、そこで突然、二人の表情が柔らいで、シリコンバレー滞在中に何度も語りあったという「旧友同士」の顔を初めて見ることができました。

  • はてなって、ありゃいったいどういうこと」
  • 「いや、それが僕にもわからないんだ」

自分の脳内では、このやりとりはこう記憶されているのですが、「あれはわけがわかんないねえ」と言いあう二人が楽しそうだったこと。ああなるほど、シリコンバレーでは、こうやって「わからない」オープンソースの話で盛り上ったのだろうな、と思いました。でも、今現在の素に戻った時、お二人にとって一番わけがわからなくて楽しい話題は「はてな」とjkondoさんのことだったみたいです。