The Scalable Man on the Edge

弾さんの404 Blog Not Foundは、毎回変わる署名に注意して読むと一段と楽しい。

残念ながら、GeeksとSuitsを結びつける部分に関しては、日本はまだずいぶんと遅れていることを認めざるを得ない。日本における「あちら側」と「こちら側」のギャップは、ネットとリアルだけではなく、リアルとリアルの間にこそ存在する。「バカの壁」ならぬ「わからずやの壁」とでも言おうか。法務省のリンク許可電話の話なんて、ほんの一部に過ぎない。

という話の署名が、"Dan the Man on the Edge"。

明示的な意味はもちろん、普通に技術系企業ライブドアの前身のオンザエッジの取締役であったという自負だろう。でも、それだけではなくて、GeeksとSuitsという大きく隔たる二つの領域の" Edge "に立って架け橋になろうという決意も暗に匂わせているような気がするけど、どうなんだろう。

そして、404 Blog Not Found:ゾウの負荷、ネズミの負荷というエントリの署名は "Dan the Scalable Man"だったんで、両方合わせてタイトルに使わせていただいた。

伸縮自在の架け橋こそが、今、必要とされている。

ゾウの経営とネズミの経営は違う分野の能力だから、違う人間が分担するのはいい。でも、両者があまりにもソッポを向いてしまうのはよくない。ゾウとネズミの間、GeeksとSuitsの間に立つ人が必要なんだけど、そこは座りが悪くて危険が多いポジション(だから、「崖っ縁」でもあるんだろう)。

どうも現場が片付け上手だと、かえって根本的解決が遅れるように思える。英語で根本的解決を回避することを"get around to it"、さらに転じて"Round Tuit"などと呼んだりするが、日本における問題解決は"Round Tuit"があまりに多くないだろうか?皮肉にも、それがいやがおうにも"roundtuitability"を高め、それがますます根本的解決を先送りするという悪循環に陥っているのではないか。

"The Scalable Man on the Edge"的な存在によって、自分のアイデンティティが脅かされてしまう人が多いことが、日本の根本的な問題。これを、たくさんの"Round Tuit"によって先送りにしてきたのが、限界に来てるんでしょうね。