政治家と牧師と技術者の話

面白い。必読!。まさにエレガントな全体最適化ですね。

これを見て思い出したのが、織田信長の時計の話。

信長の時代に宣教師が時計を日本に持ちこんで、織田家でもそれを使おうとしたら、当時の日本は日の出と日没に合わせた可変の時刻の体系になっていて、1時間が季節によってのびちぢみする。時計の1時間は当然固定であって、このため、実際の生活上の時間と合わなくて困っていた。

そこで部下たちは、なんとかそれを調整しようとしたが、当然、複雑な歯車で構成された内部の機構を理解できず、理解できたとしても調整する方法なんて思いつかない。

困りはてていた部下を見て信長がひとこと。

盤面を変えよ!

つまり、針を調整するのではなくて文字盤を調整する。夏には昼の領域が大きい文字盤を使い、冬には昼の領域が小さい文字盤を使う。季節ごとに複数の文字盤を使いわければ、針の進む速度が一定でも、その指す時刻を生活時間に合わせて調整することは可能である。

これは、10年以上前に堺屋太一さんの本で読んだと思うのですが、原典は見つけられませんでした。