MOZAIC: ウソ中学生日記
村上龍が中学生に騙された話。
通っていた中学校に村上龍が来て、2〜3人にいまどき中学生のインタビューを
していたことがあった。(少年Aと同年齢だし)
インタビューを受けた友人曰く
「相手が真面目なのが面白くて、適当な嘘しかつかなかった」
「仮想現実と現実の区別がつかないフリをして丸くおさめた」
そのあと『希望の国のエクソダス』が出て、いかにもな
中学生が沢山登場していた。村上龍は真に受けたらしい。
みんなで大爆笑。
これには、私も大爆笑
…してる場合じゃなくて、これに感動して感想文うpしてます。困った。
まあ、いいんですよ。あれは、69+30ってことで、つまり、「30年遅く生まれた村上龍が21世紀に暴れた話」ってことで。
会社人間の死と再生で、30代の銀行員の人が、「うちの銀行がこのままじゃ10年もたないことは、自分にもわかるし経営者もわかってる。経営者は自分の退職までもたせて食い逃げすることしか考えてない」と言ってます。30年前と今の違いは、そういういいかげんな50代60代がいたかどうかってこと。
ここで批判されている「経営者」って人が中堅社員だった時、自分の銀行のトップにそういう人がいたらどう思うか。そしたら、同じことを考え、同じように悩んでいたでしょう。「若者が変わった」のではなく「若者をとりまく環境が変わった」と考えるべきで、その変化している「環境」とは、主として、ここで批判されているようなメンタリティが社会の中心にあることです。
村上龍の若者理解が30年前で止まっていたとして、それはそれで致命的ではないんです。30年前の50代60代と今の50代60代がどう違っているかわかっていて、それが書けてればいいんじゃない。