明日を企てる12人


競争社会ですから効率の追求をしないと勝てないわけですけれども、競争とか効率とかは本当に人間の魂の底から出てきたものであろうか。(土居利忠氏)


僕は洋服を国立(くにたち)の服屋でよく買ってるんですけれども、国立の服屋にeメールで「ネクタイとシャツを適当に5本ずつ送っといてください。予算はこれくらい」とピッとやると、彼は僕のサイズも好みも全部わかっているので、全部選んで家へ送ってきてくれるんですよね。これが究極のインターネット・ショッピングだと思っています。
要するに人と人とを結びつけることをいかにやるか、売る人と買う人を結びつけるというのがポイントだと思っています(三木谷浩史氏)


「あなたはおうちに夜、早く帰って、奥さんと会話をし、お子さんと一緒に居間にいますか」と聞くと、「いやあ、あんまりいまんせん」と言うので、「それでは、コンシューマー・ビジネスをやめたほうがいいんじゃないですか」と忠告します(榎啓一氏)


「まず、じゃ、きょうから全部のものを見て、一瞬に好きか嫌いか決めなさい」それから「自分で買うものは、機能はいいと思っても形が嫌いなら絶対買うな」とか「妥協しないでやってみろ。とにかく自分がどれが本当に好きでどれが嫌いかというのを、ぱっぱっと瞬間的に決めていきなさい」ということを言うんですね。そうやっていろんなものを削ぎ落しながら自分自身をわかっていく作業しか、訓練的には僕は教えることができないんですよ(杉山知之氏)


入ったときはみんな一流大学率だよ。ところが、それが五十五歳になるとどこにも行くところがない。これはもう三十年間でバカになったということとちがいますか。僕は六十二歳になっても仕事があるけど(山田日登志氏)


間違ったことのある人の話を聞きたいみたいに、明らかに数字で出ちゃっているんですよ(糸井重里氏)

発言者は、起業がそれに準じたことをした実績のある人ばかりです。

堺屋さん自身の発言は、20年くらい同じことばかり言ってることをまたコピペしてる感じで、さすがに聞きあきてきましたが、こういう面白いセリフを一冊の本に収めちゃうプロデューサー的感覚はさすがだなと思います。