100%正確で、しかも200%役にたたない
濃霧で自分の進路を見失ない、落雷で無線機が壊れた飛行機の話。霧の中を手探りで飛行しながら、パイロットはやっと高層ビルの窓際に立っている人を視界に捉えた。「俺たちは今どこだか教えてくれ」パイロットは叫んだ。その男は答えた。
「飛行機の中だ」
それを聞くとパイロットは機体を旋回させ、まもなく無事に空港に着陸した。ある乗客が聞いた。
- 「無事に着陸できたなんて奇跡だ。一体どうやって位置を確かめたんですか」
- 「あの男の言ったことを聞いた時、すぐにここがIBMのビルだってわかったよ」パイロットは答えた。
- 「だって、あの男のいうことは100%正確で、しかも200%役にたたない答えだったからね」
これはIBMの社長ルー・ガースナーについての本にあったIBMを茶化したジョークだ。ガースナーが来る前に、IBMがいかに官僚的になっていたかを示すために挿入されていた。
しかしこのパイロット、アメリカだからよかったけど、日本だったらこうはいかないだろう。だって「100%正確で、しかも200%役にたたない」連中が多すぎて、それがどこだかちっともわからないよ。