安心理論

マツダ自動車が本社を東京から広島に移動するそうだ。これは画期的なことで、戦後一貫して大企業は東京を目指していた。もともと地方や関西を拠点としていた会社もこぞって東京へ集まってきた。なぜかというと東京に官庁があるからで、日本の会社がいかにお上を頼って仕事をしているかの証明なのだ。今回、一社だけとは言え、逆の流れが出たことはめでたい。日本の構造改革も根づいてきたのかもしれない。

そして、東京集中=官庁頼みの弊害を一貫して主張していた堺屋経企庁長官がサンデープロジェクトに出ていた。今日ビデオで見たら、ずいぶん顔色がよくなってきたような気がする。就任直後はなんとなく顔がむくんでいて、いかにも疲れているような感じがした。番組のタイトルは「安心理論」となっていたが、言っていることはそれほど景気のいい話でもないように感じた。結局、まだら模様の回復になるということのようだ。だけど、日本人は悲観的になりすぎるという話だった。話の内容より、顔色を見て安心した。ある程度やることはやったという自信みたいなものが感じられた。堺屋さんがそういう自信を持てるなら大丈夫だと思う。