中華7インチAndroidタブレット

最近、A81-Eという7インチAndroidタブレットを使っているんですが、これのおかげでiPhoneをいじる時間が減りました。

私が買ったのは、ドキドキ堂さんが扱う前のGセンサーの無いバージョンで、某海外ショップからです。結構、手がかかりましたけど、手をかけた結果は、実際に使えるタブレットになりました。

購入当初は、すぐにハングアップするし、マーケットのアプリもほとんどインストールできない状態で、「これは失敗した」と思っていました。しかし、下記のWikiにまとめられているカスタマイズの作業を少しづつやっていった所、見違えるほど実用的な端末になりました。

こういうものをいじることが好きな人以外には、とてもすすめられないですが、それが好きな人にとっては、コストパフォーマンスに優れた、いいタブレットだと思います。

それと、7インチのAndroidタブレットは、Galaxy tab等これからいろいろ出てくると思いますが、だいたい同じように使えるのではないかと思います。

読書用端末として

7インチというサイズは新書とほぼ同じで、画面の読みやすさと、手に持ったり持ち運んだりする気軽さのバランスから言って最適だと思います。特に、ePubリーダとしてはいいです。

上のスクリーンショットは、電子書籍専門の出版社である達人出版会はじめる! Cucumberという本です。この本はePub版をこの端末で読みましたが、自然に読むことができました。

純粋にテキストだけなら、KindleのようなEインクのディスプレイの方が疲れないかもしれませんが、プログラミングの本のように、ソースコードや表やスクリーンショットを含む場合には、カラーで見る方が見やすいような気がします。

これは、週刊ダイヤモンドの特集号です。こういうレイアウトされた雑誌を読むことは、Kindleではかなり困難です。この端末だと、ページ内移動を繰り返して読むのも苦にならず自然に読むことができます。

ただ、1ページ全部を画面内に表示した状態では、字がとても読めないし、マルチタッチではないので拡大縮小もスムーズにはできません。iPadと比較したら、使い勝手としては比べものにならないくらいiPadの方がいいです。

しかし、安価な7インチのタブレットには、気軽に持ち出せて、読みたい時にパッと読めるというメリットがあります。電車で立っている時に吊革につかまりながら読んだり、台所で何か煮込んでいる時に、鍋をかきまぜながら読んだり。冬季限定ですが、コートのポケットに入るのも大きいし。

iPadではそういうことをする気にはなりません。

iPadは装丁に凝った高い本と同じで、「コーヒーをこぼしてシミを作ったりすることがないように大事に持ち歩く本」のような感じがします。書斎でじっくり読む本ですね。文庫本や新書のように、常に持ち歩いて少しづつ読むというような読書が電子化するなら、もう少し気軽に持てるデバイスが必要だと思います。

これは、青空キンドルで作った、Kindle用のPDFを、Adobe の PDF Reader で表示したものです。このサイズを意識して作れば、自炊でも似たような形で表示できると思います。

これは、yomoyomoさんが紹介していた Access Deniedという本です。

普通のPDFは、このように横幅がおさまりますので、この状態で縦にスクロールしながら読みます。

これは、Android用のKidleリーダーです。

こんな感じで、どのフォーマットでも、これ一台でだいたい読めます。私のメインの読書端末は、しばらくこれになると思います。

ネット端末として

購入前のメインの目的は電子書籍を見ることだったのですが、使ってみるとネットをあちこち見るための端末としても、iPhoneiPadにそれほど劣らないように思います。

モバイル端末では、よい専用アプリがあるか、とか、サイトが最適化されているかということが重要なので、現段階では期待できないと思っていたのですが、自分がよく見るサイトに関しては、そうでもありませんでした。

まず、今の自分にとって一番大事なのはtumblrで、これを快適に見ることができるかどうかが一番優先度の高い問題なのですが、 Tumblife という素晴しいソフトがありました。

iPhoneの定番、tumblr gear とよく似た機能、インターフェースで、次ヘ、次へとサクサク見ていくことができます。そして、iPhoneで見るより画面が大きいので、「next」ボタン以外に触る頻度が少なく、より快適です。

twitterは、twiccaという定番アプリと、HootSuiteのAndroidクライアントを併用しています。どちらも機能豊富で、閲覧主体の私には充分です。ただ、「フォロワーのリツイート」だけは、どちらでも見ることができないんですね。これをどうするか検討中です。

rssリーダーは、Google Reader のモバイル用Webクライアント(普通にGoogle Readerにアクセスすると表示されるページ)を使っています。

A81-Eでは、後述するタブブラウザを使うと、これが非常にサクサク動いて軽快です。rssリーダー内が概要のみの時に、本家に飛んで全文を読んで戻って来て次のエントリを見るという一連の操作が快適に行なえます。

タブブラウザは、Dolphin Browser™を使っています(最近は、新しく出たDolphin mini というのを試用中)。

このページのように、多くのサイトではiPhone用のページにリダイレクトされるのですが、画面が大きい分、これが見やすいです。iPhoneだと熟読したい記事を見つけた時は、いったんRead it later に登録して、後でパソコンで見ていました。そういうケースでも、A81-Eだとそのまま読むことが多いです。

パソコン用のページがそのまま表示される場合でも、それなりのスピードで表示されるし、文字拡大もワンタッチでできるので、内容そのものが重い場合以外は「後で見る」必要は感じません。

これらのアプリを使うようになり、漠然と「ネットを閲覧する」時には、パソコンとiPhoneを使う時間が激減し、基本的にA81で見るようになりました。

それは、単にアプリ単独の良し悪しではなく、「インテント」という仕組みで、どれも同じように使えるという点が大きいです。

インテント

AndroidiOSの一番の違いは、この「インテント」という機能だと思います。

たとえば、iOSだと、Safariを起動できるアプリはたくさんありますが、同じインターフェースで、自分の好きなタブブラウザを起動することはできません。つまり、パソコンで言う「標準ブラウザ」を別のブラウザにすることはできません。

しかし、Androidでは、URLからページを開く時にどのアプリで開くかを指定できます。初期設定では「ページを開く」ことができるブラウザが一覧表示されます。そして、選択する時に「これをデフォルトにする」というチェックを入れておけば、そのブラウザが標準ブラウザになります。

これが、単にページを開く時だけでなくて、「インテント」という仕組みで、種類別に管理されています。

たとえば、今、見ているページをブックマークしようと思った場合に、「ページを共有」という選択をすると、次のような画面が表示されます。

これが全て、何らかの形で「ページ(URL)を登録する」アプリで、このどれかを選択してブックマークします。

そして、重要なことは、どのアプリからでも、「ページを共有」とやるとこれと同じ選択肢が出て来ることです。

iOSでも、「Readitlaterに登録できるtwitterクライアント」等はたくさんあります。しかし、その登録機能はtwitterクライアントのアプリそのものがサポートしている必要があります。だから、はてなブックマークを使っている人が「はてなブックマークに登録できるtwitterクライアント」を探しても、その組み合せをそのままサポートしているものは限られるでしょう。

Androidでは、登録機能は、閲覧するアプリそのものがサポートするのではなく、登録機能単体で別のアプリがサポートしていて、両者がインテントという仕組みでつながります。

だから、何のアプリを使って、どのサイトを見ていても、「このURLを保存したい」と思った時には、上のスクリーンショットにある選択肢にあることは全てできます(インテントに対応した登録アプリをインストールしておけば、どのアプリからでもそのサイトへ登録できます)。

他のメリットとして

  • 2CHのスレのURLを「共有」しようとすると2CHブラウザが起動して、twitterのツイートのURLを「共有」しようとするとtwitterクライアントが起動する(URLによって選択肢が変わる)
  • 登録が終わった後に、「戻る」ボタンを押すと、元のアプリの元の画面に戻ることができる
  • 「Send to Browser」 というアプリに送ると、パソコンのブラウザでそのページを開くことができる
  • はてブコメント表示」というアプリに送ると、そのURLに対するはてなブックマークのコメントページをブラウザで開く
  • タグ等の補完する情報を入力する画面が出るものもあれば、無条件に登録を受け付けてすぐ元のアプリに戻るアプリもある(バックグラウンドで登録)

このように、それぞれの用途に応じた登録(共有)の動作をします。また、「Send to Browser」のように、このインターフェースを別の用途に使った一発芸的なアプリもあります。

ですから、twitterクライアント等の閲覧アプリは、純粋に閲覧機能の操作性や機能だけで選べるわけです。「自分ははてブを使うから、このクライアントを使うしかない」というようなことはありません。

サーバ管理

私は、イントラネットのサーバの管理をしているのですが、トラブル時等に、「会社のLANの中にあるサーバに外からアクセスしたい」というケースがあります。

iOSでも、sshVNC等、そういう目的に使えるアプリはたくさんありますが、これを組み合せて使うことができませんでした。

具体的には、「sshでポートフォワーディングした先にあるサーバに、VNCやブラウザでアクセスする」ということが、この端末を使うことで可能になりました。

これも、インテントの話と似ていますが、iOSでは、自分のしたいことを一つのアプリで全部サポートしてもらう必要があります。Androidでは、複数のアプリの機能を連結できるので、個々に必要な要素をサポートしたアプリを探して、それを組み合せていけば、目的を達成できます。

もう一つ、これから試してみようと思っているのは、OpenVPNというVPNによるアクセスです。これは有志による移植が進行中で、まだ「インストールしてそのまま動く」レベルにはなってないようですが、時間がある時に試してみようと思っています。

これはかなり特殊な用途だと思いますが、「苦労してでも特殊なことをしたい」ニーズがある場合は、Androidの方が可能性は広がりますね。

ハードについて

タッチパネルは、感圧式なので、iPhoneiPadのような静電式と比較すると、感覚的にはちょっとだけ鈍い感じがします。スクロールや普通のタップ操作は指の腹でできますが、文字入力等細かい操作では、爪でタッチすることもあります。私は、付属のタッチペンを使うことはほとんどありません。

バッテリーは、2時間くらいWifi経由でネットをフルに見て、残り30〜40%くらいという感じです。私は、移動中に使っても、2〜3時間持たせれば、目的地ですぐ充電できるというケースが多いので、今の所、不足は感じていません。

ドキドキ堂さんで交換用バッテリを1000円で販売していて、これを併用すれば、なんとか一日使えるのではないかと思います。

電源が専用の特殊な形状で、USBからの充電もできません。ですから、電源アダプタを持ち歩く必要があります。

動画再生ですが、YouTubeは専用クライアントで普通に見ることができます。2chのスレ等によると、他の動画サイト等も、ファームやアプリのバージョンの組み合せによってはそれなりに見ることができるようです。自分では確認していません。

ハードは全体的に安っぽい感じで、SDカードのカバーのゴムがうまくケース内に収まらず、飛び出してしまいます。2chを見ると、同様の状態になっている人が他にもいるようです。ただ、使う上で支障となる所はなくて、価格から見て妥当かな、という感じです。

使用中の主なソフト一覧


他に、Kindle,facebook,evernote,dropbox等の公式クライアントを使っています。


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