陰謀論の人が疑っていることと信じていること

私は、アングラ情報や裏社会に関する情報に触れているソースもよく参照します。そういうブログを下記のページにまとめてみました。

この中には、いわゆる「陰謀論」に分類されるような立場に立つ方も含まれています。そういう意味では、我々がふだん確立された常識と思っている世界(ここでは「主流派」としておきます)とは全く別の世界で、取り扱い注意と言えるものですが、だからと言って、全部切り捨てるのももったいと思います。

私は、一般的に陰謀論は、ユークリッド幾何学に対する非ユークリッド幾何学に相当するものではないかと考えています。つまり、推論が出鱈目なのではなくて、出発点、数学で言う公理に相当する部分が主流派とは違うのです。だから、陰謀論の中でも、海外のソースを含めて幅広く情報を集め、それなりに整合性のある方法論で思索を重ねている方もたくさんいます。

そういう方は、マスメディアの中ではタブーとされているようなことにも果敢に切り込んでいくので、特にそこは参考になります。

こういう情報は、文字通り「半信半疑」で接すべきものだと思います。一般的に「半信半疑」という言葉は、「信」と「疑」が半々というより、どちらかと言えば「疑」に偏ったニュアンスで使われる言葉だと思いますが、そうではなくて、本当に半分だけ疑い、半分だけ信じる。あるいは、陰謀論の人が疑っていることには耳を傾けて、彼らが信じていることについては保留する。

たとえば、「9.11テロはアメリカ政府による自作自演」という説ですが、下記のエントリに書いたように、私はこれをそのまま信じる気にはなりません。

特に、「テロに合わせてビルを制御解体した」という説は、その大量の爆薬をどこから仕入れたのか、作業員をどう手配したのか、そこが疑問です。市場経済の中で多量の物資や人員が動けば、なんらかの痕跡が残るはずです。絶対に遅延が許されないプロジェクトですから、弁当の手配だって大変なことです。

以前話題になった、昨年の大晦日K-1 Dynamite!! における不正疑惑ですが、このように多方面から内部告発が出ています。

言いたいのは、これらの告発が全部正しいということではなくて、世の中の仕事や組織は思わぬ所に思わぬつながりがあって、それを全部見渡すというのは不可能だということです。印刷業界の人が格闘技の試合を見て、他の人が気がつかない不自然な点に気がつくとかいうことはなかなか思いつきません。制御解体という大規模で前例のないプロジェクトにおいて、こういう思わぬつながりまで全部手当てして隠蔽するというのは不可能だと思います。

しかし、だからと言って、「テロに関する公式発表の中に多くの矛盾点がある」という指摘を、全部捨てる必要はありません。

9.11陰謀論の人が「信じていること」とは、「現代社会において多数の人を完璧にコントロールできる組織が存在する」ということです。彼らが「疑っていること」は、アメリカ政府の公式見解です。私は、彼らが疑っていることを信じることはありますが、彼らが信じていることは安易に信じません。

実は、陰謀論の「疑」の部分にフォーカスが当たることを防ぐ為に、陰謀論の「信」の部分、つまり、一見しておかしいとわかる説明が意図的に流されているのではないかとも疑っています。多くの人は、「信」の部分を最初に見て、「なんだこりゃ馬鹿らしい」と思って切り捨ててしまい、「疑」の部分をまともに真剣に考えなくなります。疑われて困る人たちが「疑」を否定するには、なかなかいい方法だと思います。

そういう受け止め方をしていれば、「常識が違う人」の情報や見解は、多いに参考になります。実際、上記のブログには、なかなか気がつかない指摘や思わぬ仮説が盛り沢山です。

ただそれでは、結局、解けない謎、説明のつかない矛盾点がたくさん残ってしまうので、その気持ち悪さに耐える必要はあると思いますが。

それと、こういう「半信半疑」で扱うべき情報を読み流していくのに、RSSリーダーというツールは必須だと思います。手間をかけずにたくさんの情報を浴びることで、初めて見えてくることがあります。更新の一覧をタイトルだけでも流して消化して、きちんと読むのは100本に1本くらい、そういう見方をすべきです。

私が使っているのはこれですが、無料ですぐ使えるので、もしRSSリーダーを使ってない方はぜひ一度試してみてください。

上記のオススメサイトをOPML形式で置いておきます。

livedoor Readerだと設定変更→詳細設定→データのインポート/エクスポート、はてなRSSだと、設定→OPMLのインポートで、上記のURLを入力すれば、一括で登録できます。

こちらのページには、もっと一般的に参考になるブログのセットがたくさんあって、これも同じように一括登録できます。

参考までに、上記のブログでは具体的にどんなことが書かれているか、いくつかピックアップすると、こんな感じです。

これが特別注目すべき記事ということではなくて、これくらいの記事が日常的に書かれています。