タイムトラベラーネタの一番おかしい所

ちょっと前のネタだけど、2036年から来たタイムトラベラーの話があった。

私がおかしいと思ったことは、彼の説明が我々に理解できること。


彼から見て我々は30年前の人間である。あなたは、1976年にタイムトラベルして、パソコンやiPodや携帯電話のことを説明できるだろうか?技術の断絶度合いから言ったら、1900年に行って、旅客機や宇宙船やラジカセについて説明することに近いかもしれない。

普通の人は最新の技術を使えても原理を知らない。知っていても、特定の時点に合わせて、その時点で知られている知識と、常識となっているパラダイムの範囲内で説明するのは大変だ。今の10代の人に行かせたら、「ネットやパソコンや携帯の必要性を当時の人は理解できない」ということを知らないで失敗すると思う。「そういう技術が出現する可能性は認めるけど、そういうブレークスルーがそんな馬鹿なことに使われるものか」と言われてしまうだろう。昔のマンガの未来世界の中で、携帯電話のようなものは特殊な任務につく人が使うもので一般人が使うものではなかった。一般人にはそんな必要が無いから。

予言の年表にある事件が、我々から見て重要な事件ばかりであることもおかしいと思う。カタストロフとタイムマシンの出現で、何か価値観が劇的に変化しているはず。日本の戦前に行ったら、むこうの人は皇室の行く末とか、誰がどのくらい食べられるのかとか、軍事情報とか、こちらが重要と思う事件とは違うことに興味を持つはず。先方にしっくりくる年表は書けないと思う。

何らかの使命のある人だったそうなので、事前にその為の調査や勉強をしてから来てるのだとしたら、話は合うけどね。

でも、本当のことって、どこか変なふうにゆがんでいるもんですよ