ライブドアが意外と技術系っぽいことについて

私も、同業者という感じはあまりしなかったんですが、スラドのスレを見てみたら、いろいろ知らなかったことがありました。

オン・ザ・エッヂ、オープンOS「FreeBSD」の普及を目指し米社に出資


オン・ザ・エッヂ(4753)は、9月4日の取締役会でオープンソースOS「FreeBSD」大手ディストリビューターである米Berkeley Software Design(BSDi)に対して500万ドル出資することを決めた。

ACさんのコメントで知った。寄付ではなくて出資だけど、「500万ドル」は偉い。

m_at_mさんのコメント


おそらくはもの凄い過負荷に見舞われているであろう状況の中、安定した稼動を続けるサーバ(の中の人の運用の手堅さ)には感服しました。

これは重要な指摘。おそらく、技術の人だって今はそれどころではないだろうから、ここであわてて対策したのではなくて、普段からしっかりした運用ができていた、ということだと思う。

ACさんのコメント


最近のホリエモンからはそういう雰囲気は感じられないだろうけど、オン・ザ・エッヂ時代には自社開発(と言っていた。ホントかどうかは知らんが)したSledge [sl.edge.jp]なるアプリケーションフレームワークGPLで公開 [internet.com]したりしてたんだよねぇ。当時は(今でも?)日本の企業が自社開発のソフトウェアをGPLで公開するってのはかなり珍しかったから、けっこう「ほほぅ」と思った記憶があるよ。公開されたもの自体には興味無かったけどね。

Sledgeという名前は知ってたけど、ライブドアが開発したものとは知らなかった。psychoさんのコメントも参考になる。

nimさんのコメント


堀江氏は学生時代バイトでサイバーエージェントのシステムのプログラムを書いていたそうですよ。少なくとも、藤田氏の目から見ると「サッと書いて原チャリで颯爽と帰っていくロン毛の腕利きプログラマー」だったようです。

へえー。

あと、自分で前から知っていたネタとしては、「livedoor 会社案内 経営陣より」にも名前が出ている、取締役の山崎徳之氏(末席だけど今見ると熊谷氏の次の次)は、Software Designで、「オープンソースによるSIPシステム開発の手引き」という記事を連載されていて、これはしっかりした内容で毎号ずっと読んでた。正直、かなり勉強になった。

この中でも、特に、BSDiへの出資には驚いた。

もちろん、日本で名だたる大企業もオープンソースにはいろいろ貢献しているし、そういう会社にも、ちょっとしたきっかけでタイーホされてテレビで叩かれてしまうような人もいるだろう(よく汚職事件とかあるしね)。しかし、そういうダーティな人と実地に貢献しているクリーンな人の距離が一番近いのはライブドアだったんだと思う。

ダーティな人とクリーンな人が隔てられていれば、問題が起きた時にクリーンな人が巻き込まれて苦労することはない。だが、問題が起きない時には、クリーンな人の意向がダーティで実権のある人に届くまでには無駄に時間がかかる。

ダーティな人は多少教育してもダーティなままで、クリーンな人は多少痛い目を見てもクリーンなままで、それは人生いろいろ人の好き勝手。コントロールできないことだし、コントロールすべきじゃない。

でも、ライブドアの外にもたくさんいる、ダーティな人とクリーンな人が、隔てられてた方がいいか近接していた方がいいかは、政治的な意思決定として国民が責任を持って決めるべきことだと思う。ライブドアを全否定すれば、BSDiに500万ドル出資するような会社は当分生まれない。ライブドアを是々非々できちんと評価できれば、両者の協力関係から新しいものが生まれる可能性は高まる。クリーンな人には500万ドル調達することはかなり困難だけど、ダーティーな人がクリーンな500万ドルを調達して、世界と自分の会社の為にそれを使うことなら充分あり得る。国際競争力を考慮してほどよい落とし所を見つけるべきだと思う。

(追記)

ライブドア、livedoor Wikiの正式サービス。更新通知やRSS機能を追加を入れ忘れててた。

正直に言うと、これを聞いた時には、Wikiの普及にとってプラスになるかマイナスになるか微妙だなあとは思ったけど、手が早くポイントを押さえていることは間違いない。

(1/27 追記)

ライブドアが普通に技術系であることについてという続編を書きました。