空売りし放題だったというのが問題の本質

はてなブックマークのユーザ一覧画面はWikiになっていて、編集できる。2ちゃんねるのカキコを保存する場合は、ここに全文コピペしておくのが一番よいと思う。


証券会社だけ、手元になく持ち主の信用もない株の売り注文が通ること。

ということが問題の本質だという声がこのカキコ以外にも多かった。私はそれについてこうコメントした。


空売りし放題だったというのが問題の本質。システムの不備は二次的な問題で目くらまし。例外措置を行うなら、情報開示が必要だ。警告無視の日常運用が何であり何のためだったのか。

今回問題になっている東証側のシステムの欠陥は「特殊なケースで注文が取り消せなかったこと」である。61万株の空売りを受けつけたこと自体は正常な動作とされている。

つまり、証券会社は、今回の例外的なケース以外では、大量の空売りを出して取り消すことが自由にできるわけで、それが2ちゃんねる以外では問題にされていない。「日常的に警告を無視する運用」が何であったのかは、まだ明かになってないと思うが、空売りによる株価操作を日常的にやっている疑いがある。

そもそも「1円61万株」に対して、みずほ証券のシステムが出した警告の内容が報道されてないような気がする。例えば、それが「所有してない株の大量売り注文ですがよろしいですか?」であって、みずほ証券のその社員は日常的に「所有してない株の大量売り注文」をしていたので、いつものようにその警告を無視してしまった、ということであったとする。

  • なぜ、「所有してない株の大量売り注文」に警告を出す必要があったのか?
  • なぜ、それが単なる警告であって(無視できない)エラーとされなかったのか?
  • 設計時に警告とした理由と、それが日常運用に組みこまれていた理由は何か?

このあたりを誰もツッコまないのはおかしいと思う。

上のエントリに書いたのは、「証券取引とは本来こうあるべき」という原則論のつもり。原則論だけでは現実は成り立たないことも承知しているが、あまりにも原則がないがしろにされている。もちろん、リスクを取らないプレーヤーが取引をすることは原則からの逸脱で、そこから利益を得ているとしたら不当な利益である。

空売り全てが不当な取引ではなが、一定のルールがあるはずで、それを明示して、証券会社の自己売買も同等のルールの上で戦うべきである。

みずほ証券東証富士通は、400億円の損害を巡って、血みどろの責任の押し付けあいをするはずで、マスコミにとってはそれは非常においしい素材のはずだが、全員がこわごわと遠慮気味にやってるような気がする。

そんなに、この「空売り」問題にツッコまれるのが嫌なのだろうか?