My Life Between Silicon Valley and Japan - 「ネット副業の達人」書評


ニート」だ「引きこもり」だと親が心配して騒いでいる間に、実は息子や娘たちがインターネット経済圏で両親の倍も三倍も稼いでいたなんて事例は、「次の十年」を待たずして続々と報告されることだろう。

「副業」に注目する所はさすがだと思った。

これからの「正業」はGoogleに勝てる会社を起こすか、Googleに入社できる能力を持たないとやっていけない。その難易度は、宇多田ヒカルイチローになるのに近いものになる。

しかし、ロングテールのしっぽで月収20万くらい稼ぐアーチストになるのは、一部上場企業に入社するくらいの難易度になる。「良くできた息子さんですねえ」と近所や親戚に褒められ、母親はちょっと鼻高々。でも、サインを求められたり町内で知らないものがいない、というようなレベルではない。iTMSが求める商品、売りやすい商品はメガヒットでなくて、そういうアーチストの大群である。

「正業」をめざすのは野心にあふれた人か自信過剰な人か夢見がちな人か本当にたぐいまれなる才能に恵まれた人で、一般の人は「アーチスト」と「副業」の中間のような収入源を複数持って、それで食っていくことが普通になると思う。