チグハグな日本の新聞

finalventの日記のコメント欄で、毎日新聞の記者と名乗る人とfinalventさんが、貴重な対話を繰り広げられております。本題のダルフール問題についての理解を深める為の重要な情報になると思います。

それで、私はちょっと本題とははずれた所にも興味を持ちました。finalventさんが、ダルフール問題の報道の遅れは政治的な配慮によるものではないかと疑いを表明されたことに対して、白戸氏はそれは誤解で「貧弱な国際報道体制」のためだと回答されています。


ご承知の通り、日本の新聞はクオリティーペパーを標榜するにはあまりにチグハグな構造を持っています。世界のニュースから販売店の要請に応えた町内会の行事まで、全部を紙面に押し込めている幕の内弁当のようなものが日本の新聞です。


紙面をご覧になれば分かるとおり、外信部の記者に与えられたページなど高校野球の記事以下のスペースであり、毎春、毎夏の高校野球取材に動員される記者の数(私も若いころやらされました)は、世界史に残る虐殺事件を取材する記者の何十倍にも達するわけです。


問題の所在は政治的判断以前のもっと深刻な問題、すなわち一体、日本の新聞社は今のような構造でよいのかというところにあるように思います。

なるほどなあ、と思いました。