生産性の格差を失業問題と切離すには?

前から思ってたんだけど、どんな職場でも本当に仕事して役に立ってんのは、10人のうちひとりかふたりじゃないの?

それで、ITでだんだんそれが測定できるようになって、化けの皮がはがれてきてんじゃないのかな。

だけど、この圧倒的な生産性の格差の問題は、なかなか表に出せない。なんでかって言うと、これがはっきりわかると、即雇用の問題につながってしまうからだ。つまり、仕事してるようで仕事してない膨大な人たちが、一斉に失業してしまって社会問題になる。

生産性の格差を正確に測定してはいけない、という強力な社会的な圧力が存在するわけだ。

その為に、いろんな所にウソがあって、たくさんの歪みが本当に働いている人の足を引っぱる。生産性の高い人の生産性を下げることで、嘘を本当にして、なんとかこの世の中が回っている。

この嘘の被害を受けているのは第一には生産性の高い人なんだけど、社会全体としてこの嘘を維持する為に負担しているコストも、実はもう馬鹿にならない額になっている。

それで落ち着いて考えてみると、その膨大なコストでどういういいことがあるのかと言うと、単に仕事をしてない人に嘘の仕事を与えて、意味の無い給料を払っているだけのことだ。

だから、ある日その嘘を全部とっぱらっちゃって、本当に仕事してない人は全部クビにすれば、相当な額の金が浮く。その浮いた金を失業手当として支給すれば、案外足りてしまうかもしれない。

いやむしろ、本当に働いている人が真の実力を発揮できるようになって、もっと付加価値を産みだすようになるので、その増えた分から10%くらい税金を取れば、トータルとしては儲かるかもしれない。

なんてことを漠然と考えていたら、ベーシック・インカムなんていう話があるらしい。


ベーシックインカムとは、その国のすべての成人に対して何らかの水準の給付を一律に、無条件に支給しようという制度

私の考えていることとどこまでつながっているのかよくわからないけど、とてもいい考えのような気がする。

ちなみに、ネタ元はFreezing Pointさんなんだけど、「嘘を維持する為に払うコスト」の中には、引きこもり問題がいくらかは入っているような気がする。社会に出られない社会に不適応なのではなくて、嘘や歪みに不適応、嘘や歪みの中に出られない人が(全部とは言わないが)結構いるんじゃないのか。

生産性ということを真面目に考えちゃってわからなくなっちゃった人たちだ。働かないで給料をもらっている人がたくさんいて、そういう人に説教されたりしたら混乱するのも無理はない。もしそうなら、そういう人にとっては「ベーシック・インカム」という制度は、非常にスッキリとわかりやすくて、安心して仕事ができるようになるのではないかと思う。