あの時投票に行っておけばよかった
馬鹿な親子の会話
- 子「いっそのこと自衛隊が助けにいけばいいのに」
- 親「それはできないことになってるんだ」
- 子「なんでだよお」
- 親「自衛隊は海外では戦闘行為はできないんだ」
- 子「またあの9条か」
- 親「そういうことだ」
- 子「だいたい親父があんな憲法に賛成したからこうなるんだよ」
- 親「いや俺は賛成してないぞ」
- 子「えっ! じゃ憲法反対に投票したのか」
- 親「いや(ちょっと混乱)ちょっと待て、どっちだったけ。忘れたぞ。いや、そうじゃない投票してないな。確か俺は投票してない」
- 子「棄権したのか?やっぱり無責任な奴だな。そのツケが‥」
- 親「(混乱したまま)待て待て待て。だいたい、おまえ2ちゃんねるでいいかげんな半端な知識だけ覚えて、ちゃんと勉強してないだろ。時代がぜんぜん違うぞ」
- 子「え、親父の時じゃなかったのか?」
- 親「(やっと思い出して自信を取りもどして)そうだ。あの時は俺はまだ生まれてもいない」
- 子「なんだ、そうだったのか。ということは、爺ちゃんの時か」
- 親「そうだな。確か終戦が昭和20年だからその時は爺さんの年は‥」
- 子「爺ちゃんはどっちに投票したんだ」
- 親「(計算が終わって)爺ちゃんは20才を過ぎてるな。選挙権があったはずだ。間違いない」
- 子「爺ちゃんは、あんなクソ憲法には反対したんだろうな」
- 親「いや、そういうことは聞いたことがない」
- 子「どっちだろう?」
- 親「どっちだろう?電話して聞いてみるか」
まあ、はっきり言って面白くないネタだと自分でも思うんですが、もちろん爺さんも投票してないわけで、誰もこのことに投票してないということを再確認してみたかったということです。
今回のことを考えてみると、なかなか考えがまとまらない。どうにも自分の考えが出てこないんです。なぜそうなのか考えると、自衛隊派遣について自分がつきつめて考えてなかったから。
「自衛隊派遣を認めるか認めないか」が争点になっていて、前の選挙の時に投票のかたちで意志表示できればよかったなあと今思います。もし賛成していれば、自衛隊が今イラクにいることについて、それを自分の責任として引きうけて考えることができる。反対していれば、それがそもそもの間違いの元だとして、堂々と政府を批判できる。
今の時点で結論を出しても後出しジャンケンですから、そこから責任ある思考を導き出すとはできません。
事前に、そういう決断を迫られていたら、今回のような事態になった時に、なんかもっとマシなことを考えることができた気がする。
こういう時に、ブログでビシっとカッコいいことを書けば人気が高まるという計算じゃありません。やっぱり、いろんなことをなるべくきちんと考えておかないと、人間が腐ってくる。それを表明するかしないかではなくて、それが正しいか間違っているかではなくて、30秒でも真面目に考えてみることが、自分の為だと思います。
基礎知識が足りなかったり、視野が狭かったりしたら、それは一般に通用する意見にはならない。うっかりブログに書くと恥を書く。それは当然ですが、ちゃんと考えた結果は、他人の為にはならなくても自分の為にはなります。
自分の為に、これについて考えてみた所、どうしても考えがまとまらない。なぜまとまらないか考えたら、自衛隊について一度も意見表明をしてないことがネックになってると気がついたわけです。もちろん漠然とダラダラと考えてはいますが、何か明確な結論を出したことがない。投票というかたちで無理やりでも決断を強いられなければ、結論に至るものじゃないような気がします。
それが響いて、こういう問題をちゃんと考えることができない。スッキリしないんです。
これは政治というよりメンタルヘルスの問題として、重要な政治課題は、なるべく投票にかけるべきだなあと思いました。
というか、憲法9条に賛成でも反対でも投票して自分の意志を表明したことがない人が、自衛隊の派遣についてああだこーだ言うのはなんかズルイような気がする(なんて言ったら誰もなんにも言えなくなっちゃうんですが)