八分情報とウイルスと増殖性

『勝ち組』倶楽部さんが またまたリアル『Google八分』に! なっちゃったそうです。もちろん、これもただのGoogleダンスとか他の要因で起きている可能性を検討しないで、そのまま信じるわけにはいきません。しかし、他の要因を排除するのはそんなに難しいことではありません。少なくとも、その結果得ることができる情報と比較すれば、たとえ苦労があったり技術的な困難があってもそれに値する情報です。

つまり、こういう情報を集約していけば、Google社(の日本法人)がどういう種類の資本で動いていて、どういう種類の圧力を受けているのか見えてしまうわけです。

経営者から見ると、これは結構恐いことではないでしょうか。単に日常の業務を遂行していくだけで、外部の人間から顕微鏡で見られているみたいに、自社の内部で起きていることを探りあてられてしまうわけです。

この一連の記事で私は「増殖性」という言葉にこだわっていますが、これも、「増殖性」の持つ危険性ではないかと思います。Google社は、自社のシステムが持つ「増殖性」を武器としていますが、その為に、このように自社内部の重要な情報を(ほぼ何の外的な圧力もなしに)暴露されてしまうわけです。

「八分情報」サイトがGoogleに対して持つ破壊力と、ワームがMSに対して持つ破壊力には、似た所があります。情報産業の勝ち組は常に「増殖性」を武器として一気に独占企業に昇りつめ、すぐにその「増殖性」の裏切りによって、古今東西どんな企業も味わったことのない危機に直面することになるのです。

それは避けられない宿命なのです。それは、今我々が知っている一連の勝ち組企業だけでなく、これから立ちあがる新興企業も含めて、どの企業も逃れることのできない罠であるような気がします。

そして、これを書きながら「例外はないのか?」と自分に問うてみて「またしてもそこか」とあきれる思いで気がついたのですが、ただひとり、2ちゃんねるだけがその罠をすりぬけてしまうような気がするのです。どうなんでしょうか?