Webの「正しい」アーキテクチャ

RESTについてのわかりやすい解説。


Webアプリケーションは、ほかの形態のアプリケーションにはない利点を持っている。だが、それを生かすも殺すも開発者次第だ。開発したシステムが持つ1つ1つのリソースには、それにアクセスするURLがあるだろうか。エンドユーザーが、上司への報告書の中でそのシステムが提供する重要な情報(例えば今月の売り上げ一覧)を参照したい場合、彼はどうするだろうか。「ホームページを開いて、〜〜というリンクをクリックして、3つ目のテキスト・ボックスに『10月』と入力して一覧ボタンを押してください。」などとメールに書くのだろうか。

そうじゃない、URLをコピペすれば「今月の売り上げ一覧」が表示できるようになっているべきである、それがWEBの「正しい」アーキテクチャ、すなわちRESTであるということです。RESTの利点をこんなに明解に説明した文章ははじめてです。ちょっと目ウロコ。

実際これは便利でしょうね。特定の商品の売上げが他と違う動きをしていたり、ある部門の原価と売上がつりあっていないのを見つけた時、メールや社内掲示板で「これはどういうことだ」とURLを貼りつけるだけで、問題をピンポイントで指摘できます。RESTであれば、社内システムの特定の画面をURL一発で共有して、それをベースに議論したり指示を与えることができるわけです。

RESTな社内システムがあれば、経営者の仕事がほぼ個人ニュースサイトと同じになりますね。自分の分担範囲から特異点を見つけ、そのURLをリストアップし短いコメントをつけたページを作り、それを毎日更新する。社長は、重役のサイトを巡回してその中でも特に重要なものをピックアップする。RESTによって、BLOGやWIKIで蓄積されたノウハウ、つまい非定型情報を扱う方法論が、ほぼそのまま数字の世界、定型情報の世界に持ちこめるということかもしれません。