WEB2.0のヘアピンカーブは「アウトインアウト」で回りましょう

WEB2.0について書いていると、「なるほどそういう現実があるような気は確かにするけど、自分の回りを見るとそういう実感が無い。というより、自分の回りにはRSSなんて知らない人がほとんどだし、『ブログ』だって知っていても『鬼嫁日記』のことだと思ってる。このギャップをどうとらえたらいいのか」というような反応をよく目にします。

そういうギャップがあることはよくわかります。というより、ここを読んでいる大半の人より、私はそういうギャップを感じざるを得ない環境にいるような気もします。詳しくは言いませんが、痛切にそういうギャップを感じることはたくさんあります。むしろ、そのギャップの中で毎日暮らしてると言ってもいくらい。

ただ、自分がそういう若い読者の方と違うと思うのは、これまでにもそういう経験をたくさんしていること。

圏外からのひとこと別館 - 経済、ビジネス、技術についてあたりにまとめてありますが、時代が変化する時は、そういうものです。全員が一斉に時代の角を曲がるわけではありません。

時代は急角度でカーブすることがありますが、そこには「道幅」があります。

それで、私は思うのですが、道幅が広い急角度のカーブを曲がる時には、「アウトインアウト」で曲がることが望ましいと言われています。「アウトインアウト」とは、理想的なコーナーリングのラインのことです。こちらこちらを参照してください。

つまり、次のようなことを心がけるべきです。

  • 早めにしかしゆっくりハンドルを切る
  • 道幅をうまく使う
  • カーブの内側、つまり最先端に注目する
  • 時代が曲がる瞬間がもしわかるなら、その瞬間に最先端に最接近するコースを取る

時代の曲がりを無視して直進しても、すぐに壁に衝突してしまうわけではありません。道幅の分だけは猶予があります。しかし、ハンドルを切るのが遅れて、カーブに突入すると、そこから態勢を立て直すのは大変です。そのような曲がり方では、自分の身に感じる加速度は最大になります。

そうではなくて、カーブの内側、つまり最先端を視界に入れながら、早めにハンドル切って、「アウトインアウト」に曲がることができれば、時代の急旋回に対して、自分の方は、少しだけ余裕を持って楽に曲がれます。

時代が本当に急旋回しているのか、それをリアルタイムに確実に知ることはできません。しかし少なくとも、マイクロソフトはそれを実感しているようです。また、日米のIT企業は違う方向に舵を切ろうとしているようです。

おそらく、2006年は、そのカーブがどれくらい急であるか、そして最終的にどちらを向いているのか、そういうことがだんだんと見えてくる年になるでしょう。