正しく絶望する/させる為の知恵

「勝ち逃げ論」は断片的だけど、局面を一般化して考察する枠組みだと自分では思う。

「一般化」と言うことは、「全ての勝ち逃げが成功する」という意味でもないし、「勝ち逃げ阻止は絶対に不可能で無意味」という意味でもない。ただ、この枠組み無しに考えた場合より、この枠組みコミで考えた方が、勝ち逃げに有利な条件を見出しやすいということだ。

それを個別のイシューにどう適用するかは、個別の問題でケースバイケースである。

ただ、この枠組み自体を発見した時に、それにどう直面するかと言えば、それは「絶望する」ことが正しい態度だと思う。もちろん、知的に検証して一般論としての問題点を探るのはいい。一般論として「勝ち逃げ論」の見逃していることや間違いを見つければ、話は別だけど。

とりあえず、これに直面してここになにがしかの真実を見出したら、まずは「絶望」するのが正しい態度である。だって、この知恵は「絶望的な状況」を示していて、それ以外のなにものでもないのだから。個別の状況へ逃げる前に、しっかり絶望しましょう。

別に、これがそれほど画期的なものだとは思わないが、絶望的な知恵を正しく活用して、正しく絶望することは必要である。そのような正しい絶望へ導いてくれるもっとよい知恵はたくさんあるだろう。

私の知性と誠意は限られているけど、与えられた知性と誠意の限りでは、正しく絶望し正しく絶望させ、しかも楽観的でありたい。