アイドル崇拝禁止

ファッションの広告で、洋服を人間のモデルに着せることを禁止したら、どれくらいの影響があるでしょうか?コーディネートを提案することはOKですが、それは洋服だけの写真かマネキンに着せたものしか許さないのです。洋服を着ない人はいないので、アパレルの需要がゼロになることはないでしょうが、産業としては壊滅的な打撃を受けると思います。価格の高い服が全く売れなくなるでしょう。

その服を着ているイメージが自分自身でしかないとしたら、服を買う意味の半分が無くなってしまって、これはかなりまずいような気がします。

自分以外のものになりたいという夢を売っている産業は、これ以外にもいろいろあります。アイドルの主な機能もそれだと思います。

アイドルは神ではないけど生身の人間でもない、そういう存在にあこがれていると、自分が自分であることを真剣に考えなくなる。自分がユニークな存在であることを忘れてしまいます。例えば「いい人」はいっぱいいるし、それが存在価値になっていても全くかまわないけど、みんな草ナギみたいになる必要はない。

生身の人間を尊敬したり目標にしたりするのはいいけど、神と自分の中間の偶像を崇拝してはいけない。神は神であって人は人であって自分は自分である。これがこんがらがると良くない。

偶像崇拝の禁止」とはそういう意味だったのかと、「緑の資本論」を読んでから、そう考えています。「アイドル崇拝禁止」は味気ないなあとは思いますが、全く理解できないほど異常な考え方でもないと思うようになりました。ひょっとしたら凄い智恵なのかもしれない。ただそんなことを言ってると、景気はますます悪くなりそうです。