黄金の7人〜難プロジェクトに打ち勝つ開発チーム

日経コンピュータ10/20号の特集記事。いくつか面白いことが書いてありました。

まずカネボウの「遊軍SE」という方法。


開発で使うプログラミング言語などの技術に精通するエース級のSEを(中略)特定のチームに所属させずに温存しておく。

それで、フォーマルなルートを通さないでこの人たちに救援を頼める所が日本的で、「悪い状況になったら人知れず解決したいと思うもの」という現場の心理をよく理解してますね。だからこれが火消し役と同時にトラブルセンサーにもなるわけで、


遊軍のSEが動き出すのを見ていれば、どっかのチームで問題が発生したことが分かる。

構成メンバーの見直しというテーマでは次の一言が目を引きました。


メンバーを一人減らすだけでチームの生産性が向上することはよくある

プロジェクトの発表会はよくある話ですが、カシオ計算機はプロジェクトの全容を「学会誌に掲載してもおかしくない本格的な論文」として書かせるそうです。論文というガチガチのフォーマットに詰め込むことで、ギューっと重要なノウハウを絞り出すというスタンスが面白いと思います。

スクラムという手法についての解説もよかったです。マーチン・フォウラーの新しいソフトウエア開発手法にも出てたんですが、やっとこれがどういうものなのかわかりました。

それと、いつも思うことですが、こういう記事に出てくるような人たちが官僚や政治家になって、そのノウハウを活用すべきだと思います。つまり、変化に対応するノウハウを持った人で、変化に抵抗するノウハウを持った人を置き換えるべきです。