SCOはたたり神

マイクロソフトとSCOは似ているようで違う。

裁判所が全部マイクロソフトの言うとおりにしたら、オープンソースUNIXは全部つぶれるだろうが、Windowsは残る。ユーザはマイクロソフトの言うとおりにすれば、金はふんだくられてウィルスに悩まされるだろうが、とにかくワープロとインターネットはできる。マイクロソフトはしばらくの間は稼ぎ続けることができるだろう。

でも裁判所がSCOの言うとおりにしたら、何が残るというのだ。SCOの訴訟リスクを恐れで誰もオープンソースは使わなくなる。ライセンス料を取って上納金をSCOに収めるはずの会社は全滅だ。それでSCOがLinuxを独占供給できるかと言えば、そんなわけがない。

もちろん、SCOがこれから何か他のものを売ろうとして、安心してそれを買うユーザはいない。要するにSCOには継続可能なビジネスモデルがないのだ。すでに死んでいる会社だ。

死んでいる会社は素直に死んでほしい。死んでいる会社が死なないと「たたり神」になってすさまじい毒をまきちらしてしまう。