急増するエイプリルフール被害の対策に「四月馬鹿管理士」創設へ
毎年この時期にWEBサイト管理者を悩ませるのがエイプリルフールへの対応だ。近年、ネットではどのサイトも、4月1日にジョークのページを掲示することが慣例となっており、各サイトがネタを競っている。これに乗らなければ、洒落のわからない頭の固いサイトと思われてしまう。かと言って、乗れば乗ったで、そのネタの出来を他サイトと比較され、時に嘲笑の的となってしまうことになる。
政府は、景気対策の一環として、急増するエイプリルフール対策費用への支援を盛り込むことを決め、第二次補正予算に盛り込む方向で検討をはじめた。
具体的な施策としては、(1)よいネタの浮かばない中小サイト向けに、10兆円規模で「四月馬鹿対策特別融資枠」を設ける(2)4/2から翌年のエイプリルフール対策をした場合に、それを「四月馬鹿償却費」として損金に繰り込むことを認め、年間を通した四月馬鹿対策を促す「四月馬鹿減税」等が検討されている。
これに対して民主党は、「次の世代に面白くもないネタをつけ回す愚策だ」と批判。「つまらない四月馬鹿を支援することは、問題の本質的な解決にはならない。むしろ、面白くもない悪質なネタを規制することが必要である」と、新たな国家資格として「四月馬鹿管理士」制度を創設する法案を参議院に提出する模様。
これは、大手サイトとプロバイダーに「四月馬鹿管理士」を管理者として配置することを義務づけ、エイプリルフール記事の配信前に良質なネタであるかどうかをチェックさせると言うもの。
また、エイプリルフールに関しては、つまらないネタの氾濫とともに、次のブログ記事のような「フライング配信」という新たな問題も指摘されている。
これは、「外出時にtwitterでニュースを見て、AppStoreからダウンロードして、アプリをテストして評価するというところまで、ものの見事に30分強で終わってしました」などという、あり得ない記述があることからわかるように、「Skype for iPhone」という架空のソフトをネタにしたエイプリルフール記事であることは明白であるが、何故か前日の3/31に配信されている。
このような記事を放置していては、「Skype for iPhone」なるソフトの存在や、「手元に未来がある様な」iPhoneのある生活の楽しさを本気で信じてしまい、自分もiPhoneが欲しくなってしまう人が続出するのではないか、と懸念する声もある。
また、ブログのみならず、大手メディアのサイト内でも、3/31の日付でエイプリルフール記事を配信している例もある。
朝日新聞社内のパソコンからインターネットの掲示板に不適切な内容の書き込みがされていたことが分かった。本社は31日、この文章を書いた社員を特定し、事情を聴いたところ、投稿を認めた。
社員は東京本社編集局の校閲センター員(49)で、掲示板サイト「2ちゃんねる」に断続的に投稿していた。部落差別や精神疾患への差別を助長する内容が含まれていた。3月30日夜、外部から指摘があり本社が調査を開始した。
このセンター員は「他の投稿者と応酬するうちにエスカレートしてしまった。悪いことをしました。釈明の余地はありません」と話している。
◆本社
「厳正に処分」 朝日新聞社広報部の話 弊社社員が2ちゃんねるの掲示板にきわめて不適切な書き込みをし、多くの皆さまに不快な思いをさせ、ご迷惑をおかけしたことをおわびします。事実関係をさらに確認した上で、厳正な処分をいたします。
某大手掲示板等では、この記事を信じてしまった利用者が、「朝日新聞社内からの書込規制が始まってから、大量にあった「ネトウヨ」レッテル張りや上から目線の加齢臭漂うネット批判書込みが無くなった」等と騒ぐ事態となっている。
あるブロガーは、以前、ネタ記事を真に受けて記事を書いてしまった経験を踏まえ「当日はともかく前日にこういうニュースが流れると何が本当なのか全くわかりませんねえ」と嘆いている。
(過去のエイプリルフール記事)