「悪徳マルチ商法」に「ナニワ金融道」という解を見い出すWeb2.0

このLife is beautifulのエントリは、このブログにしては珍しく無力感がただよう記事だ。

結局のところ、彼自身がこのシステムの異常さに気が付いて目を覚ましてくれることを願うしかない。増え続けるニート・フリーターをターゲットにしたこの手の悪徳商法。法改正をいくらしたところで、いたちごっこで、「ねずみ講が本質的になりたたない」をことを理解できない青年たちが社会に送り出され続ける限りなくならないのだろう。こういう場を使って、社会にはどんな危険が待ち構えているかを彼らに知らせることが、ブロガーとしての私にできる精一杯のことだ。

「妙案は思いつかないし、こうしてブログに書くことが解決につながる見込みは薄いと思うけど、とにかく書いてみました」ということではないかと思う。これを読んだ時に私が思ったことも同じというか、正直言って個別のケースをただ書いても無駄ではないかと思って読みとばしてしまった。

しかし、次のエントリを読んでグワーン!とやられた気がした。

これらのことは口で言ってもなかなかわかりにくいので,そんなときには必ず「ナニワ金融道」を読めと強くアドバイスしている(場合によっては貸したりもした).

これは、かなり具体的に効果が見込まれコストパフォーマンスに優れ即実行可能で広めるべき価値のある素晴しい対策ではないか!

しかし、妙案を出したid:yamazさんも偉いと思うけど、それより「とにかく書いてみた」中島聡さんのセンスにやられた気がした。

「ブロガーとしての私にできる精一杯のことだ」と思いながら、その「精一杯」をやってみたから、この案がネットの中に出現したのである。もし、中島聡さんが、私と同じようにシニカルに考えて最初のエントリを書かなかったら、私も(その他多くの人も)この対策案を知ることはなかっただろう。

Web2.0とは、こういうふうに愚直に地道に「精一杯」をやってみる人の回りに、思わぬ解が思わぬ所から引っぱり出されてくるということかもしれない。

ちなみに、青木雄二氏には、宮崎学氏との対談のこんな本もあります。

土壇場の経済学 (幻冬舎アウトロー文庫)
土壇場の経済学 (幻冬舎アウトロー文庫)