本当に現実的な被害の情報というのは、あまり表に出ない

S嬢のPC日記:電車の中でという貴重な証言があります。この方が、中学生、高校生の時に繰り返し痴漢にあったという話です。


すでに40代に入っている年齢でも、具体的に内容を書くことは、ちょっときつかったです。

「本当に現実的な被害の情報というのは、あまり表に出ない」ということは、世の中のことを知るための基本でしょう。

この方のお話も、何十年も過ぎたから出て来るわけで(だからこそ貴重な証言だと思いますが)、本当の被害にあった時点では出せなかったとおっしゃっています。今現在も、当然、そういう人がたくさんいて、そのうち何人かは数十年たって証言されるかもしれませんが、少なくとも今は口を閉ざしている。

「そういう人たちの声を代弁する」と言っちゃうと、これは別の話になりますが、(それは取り扱い注意の方向だと思いますが)、いろんなことに対して、そういう埋もれた声が多数存在するという想定はしておいて、90%間違いないと思います。

私も、「他者の到来」に対して概念が鎧になるというエントリーで、自分が小学生の時に経験したことを変な風に語ってしまったことに触れています(話の発端はココ)。

それを経験した時にはとても言えなかったし、何十年もたって大人になってからそれを話しても、


すでに40代に入っている年齢でも、具体的に内容を書くことは、ちょっときつかったです。

というすごくよく似た経験でした。もちろん、ショックの程度としては全然軽いと思いますが、何十年もたっているのに私が無意識にこれを変なふうにフタしようとしている所に注目して欲しいと思います。