KDE on sarge はいい
メインのノートパソコンを修理に出したので、debian woodyでバックアップサーバとして使っていたThink Pad 570を持ち出して、sargeにアップグレードして、KDEで使っています。
クライアントとしてLinuxを常用するのは、随分久しぶりなんですが、しばらく見ないうちに驚くほど進化していました。
FirefoxとThunderbirdは、元のWindowsマシンでも使っていたのですが、当然、プラグインも含めて、そのまま移行できます。Thunderbirdから、EXCELとWORDの添付ファイルをダブルクリックすると、OpenOfficeでそのまま読めます。再現度も高くて、これがまず結構驚き。
それで、KDEのコントロールセンターは、キー割当ても含めて、かなりのことが対話的に設定できます。すごい数の画面があって、例えば、「apmのコマンドのsuidビットが立ってないからこういうコマンドを実行してタスクバーの端っこのアイコンからスタンバイできるようにするよ」というボタンがあったりします。あるいは、ThinkPad専用の設定画面があって、そこをチェックするだけで、ボリュームコントロールをやはりパネルからやってくれるようになる。
そういうのが、全部GUIで支障なく動くし、一方で、操作の時に背後で動くコマンドを表示していたりして、Windowsのように完全なブラックボックスではないんです。CUIで長年やってきた人間にも抵抗ないような配慮もあります。
私は、フォント回りとか X についてはよくわかってないんですが、それでも、debianのアップグレード(update+dist-upgrade)にまかせて、ほぼ自動で楽に設定できました。昔は、背伸びしてsawfishなんか使っていて、かなり苦労していました。「苦労して使いこなすのが楽しい」というものでしたが、今は、もう全然そういう時代ではないみたいです。
唯一悩んでいるのが、Thunderbirdのキー割り当てをemacs風にすることで、これは、Windowsではxkeymacsを使えば一発でできたんですが、逆にLinuxでは、どうしたらいいかわからない、逆に、ctrl+Cでコピーするという慣れない操作に苦しんでいます。キー割り当て変更のプラグインは見つけましたが、全部自分で設定して変更するのは大変です。
結局、読むのとスパム除けをThunderbirdにして、書くのはWLにしています。imapだから、そういう使いわけも、それほど問題にはなりません。
でも、これは普通にWindowsを使っている人にはあり得ない悩みなので、この完成度なら、普通のオフィスワーカーなら簡単に移行できてしまうような気がします。フォントや壁紙やスクリーンセーバ等もデフォルトでかなり見栄えのするものが入ってます。それでいて、CPU300M メモリ192Mの5年以上前のマシンでもなんとか動くし、ギリギリで動かしてもソフトが落ちたことは全くありません。
なお、メーラを完全にWLに移行してないのは、Thunderbirdのスパム除けのインターフェースが気にいったからです。最初は、INBOXに入ってくるスパムをひとつひとつスパムマークをつけていくのですが、これをやっていくと、どんどんThunderbirdが賢くなっていくのが楽しい。はじめのうちは、自分が発信したメールをスパムにされたりして、「何やっとるんじゃ!」という感じなのですが、プチップチッと辛抱強くひとつひとつのスパムをつぶすつもりでマークしていくと、誤認識はしなくなります。スパムフィルタというのは、こういう形でUIと直結しているほうがいいような気がしました。
サーバ系のソフトと比べるとクライアント側のソフトのオープンソースへの移行は紆余曲折があったと思いますが、ようやくモノになってきた感じがします。greasemonkeyの例を見ても、モノになれば進化するのは速いので、これからが楽しみです。
(6/4 追記)Thunderbirdのキー割り当てについては、コメントで教えていただいた方法と、Keyconfig extensionで、なんとかなりそうです。
ありがとうございました。