政治家にご説明に伺う件
NHK問題に関する補足情報として重要な話だが、ちょっと違う筋で読んでしまった。
玉虫色の決定を行う場合、党内の空気が全般的にその案に賛成である必要があって、明示的に強硬な反対をしている人がいては不可能だ。だからそういう人が出てこないように、役所は事前にご説明に行く。事前に行かないと、内容はともかく、「俺はそんな話聞いてないぞ」という一番説得の難しい不満・反論が噴出してしまう。
情報のハブが事前に党内のキーパーソンという形で設定されていて、そのハブに向けて情報をPUSHしていかないと事がうまく進まないという話。
私の経験では民間企業でも同様で、何か事を進めるのに社内のキーパーソンに「聞いてないよ」と言われたら、まずそれで終わり。営業をするのにも、客先のキーパーソンに対して、内々に提案のポイントを事前説明することが必要なケースはよくある。
そして、これは情報ハブがハブであることが前提であることがポイントだ。
ネットでは、これと逆の力学があって、情報が動き回っているうちにハブが自己組織化されて来る。「聞いてない」人がハブであることはあり得ない。情報ハブがハブであるのは前提でなくて結論なのだ。Googleのページランクは、ハブ発見システムである。
おそらくネットが苦手な人は、ここに戸惑っているのではないかと思う。ネットを使う糸口として無意識に「事前設定されたハブ」を探して、それが見つからなくて「インターネットがわからない」「インターネットなんて役に立たない」という話になるのではないだろうか。