公職者ブロガー化法案
200X年X月、「公職者ブロガー化法案」が施行された。
この日より、閣僚、高級官僚、公社公団等の責任者、上場企業の経営者等、
重要な公職とみなされるほとんどの者に、週三回以上のブログ更新を義務と
する法案が施行された。それからしばらく後・・・
- 秘書「社長!大変です。家宅捜索です」
- 社長「なんだ、どうした」
- 秘書「背任罪の容疑で家宅捜索を受けました」
- 社長「背任罪とはいったい何のことだ」
- 秘書「『重大な企業秘密の漏洩』の疑惑だそうです。株主代表訴訟も起きそうです」
- 社長「いったい私が何を漏らしたと言うのだ」
- 秘書「株主たちは、社長がブログを書かれたことで、重大な企業秘密を漏洩し当社に重大な損害を与えたと主張しています」
- 社長「だからあんなものは書きたくなかったんだ。しかし、私は何も機密事項は書いておらんぞ」
- 秘書「それが・・・」
- 社長「だから何の機密を漏洩したと言うんだ」
- 秘書「社長がブログで漏洩した重大機密とは、『当社が無能な経営者をかかえていること』だそうです」
念のために言っておきますが、これも真面目な政策提言です。「無能な働き者」を排除するには、これが一番いいのではないかと思います。ブログ上での発言に対しては何らかの免責を与えてもいいから、自分の考えを好きなように書けるようにして、とにかくダイレクトな情報発信を義務づける。公職につく以上、それくらいできて当然。
ただ、内容は問いません。書くことが無い人は、「あ」とか「い」とか書いていてもいいんです。「その人が書くに値することを持ちあわせてない」ことを国民が知ることになります。
組織の長としてでなく、個人としてどれだけのことを考えていて、どれだけのことを発信できるか、それを晒してもいいと思う人だけが、重要な公職につくべきだと思います。
ただ「裁判になる」っていうのは冗談ですよ。大半の企業では、そのことは公知の事実ですから機密漏洩にはあたらないでしょう(笑)。