日本道路公団の藤井総裁、辞表提出せず 解任手続きへ
この人はゼークトの組織論のどれにあたるのでしょうか?
『軍人は有能か無能か、そして働き者か怠け者か、これらによって4種に分類できる。
有能な怠け者は司令官に、有能な働き者は参謀にせよ。
無能な怠け者は…そうだな、連絡将校ぐらいならできるだろう。
無能な働き者? それは処刑するしかあるまい。(フォン・ゼークト)』
道路族との密約があるとか、逆に小泉、石原との出来レース(あえて問題を大きくしてマスコミの注目を集め、総選挙直前に解決→改革推進をアピール)などと言う、うがった見方もあります。しかし、それは気楽な第三者だから言えることで、コンコンと咳をしながら席を立つあの情無い様子を見てると、自分がこの人の仲間だったらとてもこの人に大事を託す気にはなれないと思います。そもそも有能な人であれば、この時期にこの難しいポストについていないでしょう。
それで、ここでゴネることが、本人や取り巻きや道路族にいくらかのメリットがあるならまだ救われる気がしますが、もちろんそれはいろいろなアンヤクや裏の事情を知らないと判断できないことではありますが、やはり「無能な働き者」の典型である可能性が高いように思います。自分らの損得をきちっと判断して動いているなら、話の持っていきようもありますが、自分らも相手も巻き込んで自滅しているだけに見えます。そういう時だけは馬力が出るんですね、こういうタイプは。
だいたい、官僚が前例の無いことをやることもあるんだって初めて知りました。
ゼークトが言うのは有事の体制のことで、平時には、有能な怠け者はねたまれ、有能な働き者は憎まれ、無能な怠け者はもっと憎まれ、無能な働き者だけが愛されます。ピンチの時には、無能さを見せるか働き者ぶりを見せるか両方を同時にアピールしないと生きてこれなかったわけで、追いつめれば追いつめるほどそういう方向に邁進する条件反射ができているのでしょう。