大人気の「マイナスイオン」、実は有害?


特にエアコンは3年前、東芝マイナスイオンが出る「大清快」を発売。業界3位だった同社のエアコンシェアを首位に迫らせるほどの人気商品となり、他社も追随。今夏は、もはやイオンをアピールしない新製品を探すのが困難なほど。
松下電工が発売したドライヤーも「髪をしっとりさせる」と若い女性を中心に大ヒットし、40万台が売れた。

マイナスイオン」は「科学用語にない和製英語で、何を指すのか、ナゾの物質」で実体がない単語ですが、これに対するニーズはドライアーで5000円以上の価格差になったり40万台のヒット商品になったりしていて、はっきり実体があるものですね。

基本的にはブランドの持つ価値と同じようなものですが、単なるイメージでもないし、特定の企業やデザイナー集団を表す言葉でもなく、「科学的」に見える、科学的概念と思われている単語であることに重要な意味があるのだと思います。

この次にはやりそうなのは、「血液がドロドロ」「血液サラサラ」でしょうか。


それは単なるリスク回避行動ではなく、科学的な健康法を実践すること自体が楽しみの一つとなっている

記事中のこの表現が、ポイントをつかんでいると思います。

このような単語に動かされる人にとって、「科学的」という概念がどのような意味があるか、あるいは、「マイナスイオン」の信者と、例えば足裏診断のようなオカルト的な健康法の信者にどのような共通点があってどのような相違点があるのか。そこが問題だと思います。一種の自然発生的な宗教ととらえた方がいいのかもしれません。社会学か宗教学が心理学か、どの学問の対象になるのかはわかりませんが、とにかく実体があるものですから、研究することはできると思います。「少年犯罪の凶悪化」と合わせて、誰かに研究してもらいたいものです。

信仰欲自覚無しにOSを使うことの危険性OS:ディストリビューション=宗教:Xは自分なりにこのあたりの問題について考えたものです。あと、健康という病という本もおすすめです。