朝日新聞への会見拒否を解除

とうとう朝鮮語の読めない記者が朝鮮語の封筒を盗み見た問題は放置したまま、会見出席を認めることになった。曽我さんと家族会は自分たちの家族を守るために戦っているのであって、外部の者がその決断にどうこう言うことはできない。彼らのこの判断が彼らにとって吉と出ることを祈るだけだ。

ただ、俺にとってはこの問題が非常にわかりやすい形で結着したことがありがたいと思う。中途半端に反省してたら、今後、同様の問題が出た時にまた一々追いかけなくてはならない。また何かやる可能性は高いと思うが、今回のようにわかりやすいことは二度とないかもしれない。

こういうのは真剣に追いかけようと思ったら、両者の言い分を比較しながら判断しなくてはならないが、まっこうから言い分が対立している場合、普通はどちらにも理があるように見えて、第三者が検証するのは大変だ。しかし、今回の問題は非常に単純な問題であって、単純なまま結着した。

  • 朝日新聞は会社として調査した上で、朝鮮語の読めない記者が朝鮮語の封筒を盗み見たと自社の紙面で発表した
  • 「記者は朝鮮語が読めたのか?」という疑問について、回答しなかった
  • 「記者は朝鮮語が読めたのか?」という質問項目について、自社の紙面に記載しなかった
  • この事実に触れずに、反省、陳謝を行ない(不十分であるが)社内の処分を行ない、それは紙面で発表した

これで、「記者は朝鮮語が読めたのか?」という質問に答えたくない特別の事情があることは確定した。また、朝日新聞に自浄能力がないこともはっきりした。このことは、その期間の朝日新聞の縮刷版を見ればいつでも容易に確認できる。他のメディアで裏を取ったり比較したりする必要がない所が簡単でいい。

また、これについて朝日自身が明解にすることを拒否した以上、どのような想像を巡らせても文句を言える筋合ではないことも確定した。普通に考えれば、次のような事情であろう。

  • 朝日新聞では、北朝鮮の関係者が半ば公認された状態で取材を手伝っている
  • その関係者とは利害関係をともにし、家族会を敵視している
  • 比較的立場の弱い曽我さんをターゲットとして、家族会の分断をねらっている
  • 発表された住所には外部にわからない重要な意味がある(曽我さんの協力者の住所である等)
  • 北朝鮮関係者からのリークにより、その意向に従い、曽我さんの動揺を狙い報復的な意味も含めて、意図的に住所をリークした
  • 上記のような立場の者は、朝日新聞の会社としての意向を左右しうる立場にある

だから、朝鮮語の読めない記者が朝鮮語の封筒を盗み見たと発表したのである。

正直に言えば俺は最初からこうだとは思っていたが、証拠がなければなかなかここまで書けない。今までは2ちゃんねるを引用したりして、「〜という声もある」とか逃げ腰であいまいに書いていた。今回の件で、このようなことを気楽にはっきり書けるようになったわけで、大変ありがたいことである。

なお、この件についてはこんな分析記事もある。


前出のOBは「秋山氏は編集局長名で、極めて不十分ながらも朝日としては珍しく率直に謝罪した。これが『大朝日は絶対に間違えない』とする“非常識派”の反感を買い、論説委員室や役員で多数を占める“非常識派”から攻撃を受け、事実上の左遷となったのだろう」と話す。

朝日内部ではあの謝罪でさえも許せないという声が強く、それで事が左右されるという。「おかしくなった組織では、よりおかしい方の声が通る」という一般的に通用する法則があるのかもしれない。